いつだってミリタリアン!

軍装品コレクション歴45年以上の元自衛官がお届けするミリタリーグッズのブログです。集めたミリタリーグッズを豊富な写真でゆっくり公開中!初心者コレクターの疑問点を解消します!

本サイトは、アフィリエイト広告を利用しています。

M65フィールドジャケットではありません!【アメリカの軍服】陸軍エアクルー用防寒ジャケット(ウッドランド)とは? 0630 🇺🇸 ミリタリー US COLD WEATHER AIRCREW CAMO JACKET(WOODLAND CAMO)1995 DEADSTOCK

f:id:akmuzifal6489:20210925082420p:plain

今回は、1990年代のアメリカ陸軍エアクルー用防寒ジャケットを分析します。

珍しいジャケットですね。

勿論、総難燃繊維製です。

(リッチですよね!)

何故か最近、海兵隊が重要な訓練に使用していましたよ。

それはともかく、今回のアイテムもデッドストックですよ!

   目次

スポンサーリンク 

 

 

スポンサーリンク

1  アメリカ陸軍エアクルー用迷彩防寒ジャケット(ウッドランド)とは?

f:id:akmuzifal6489:20210109191738j:image

1970年代に興ったフライトジャケットやパイロットスーツ難燃化の波は、当初海軍から始まり、後にアメリカ全軍に拡がりました。

 

元々コットンとナイロンを主材料として各種装備を開発していたアメリカ陸軍も、1980年代には難燃繊維の導入に踏み切ります。

 

そして完成したのが、パイロット装備のヘリクルージャケットであったり、戦車兵用のCVCジャケットカバーオールでした。

(ベトナム戦争中には、薄い生地でできたエアクルー ユニフォームが開発されていましたね。)

 

しかしヘリコプター運用を主体とする陸軍エアクルーは、戦車兵とは違って何かとドアや窓を開けて作業や戦闘をすることが多く、寒冷地や寒候期では防寒能力の不足が指摘されるようになりました。

 

また、当時の陸軍難燃装備は、全てOD単色で迷彩効果にも疑問がありました。

(元々難燃繊維は迷彩には不向きとの説もありますね。)

 

そんな現場の意見を取り入れて、1990年代に新しく迷彩の難燃繊維製生地を用いた衣類が開発されました。

 

それが今回のモデルです。

 

エアクルー用としては珍しく、4ポケットでコートタイプを採用していますよ。

 

さてさて、それはどんな防寒ジャケットなのでしょうか?

 

今回は、アメリカ陸軍マニアのみならず、ウッドランド迷彩ファンのあなたと一緒に、確認していきましょう!

2  全体及び細部写真です!

前面
パターンはウッドランドですが、色調が平均的なウッドランドと少々違っていますね。f:id:akmuzifal6489:20210109191738j:image

 

背面
f:id:akmuzifal6489:20210109191822j:image

 

前面裏側
ほぼ全面にライニング(OD)があります。
f:id:akmuzifal6489:20210109191829j:image

 

背面裏側
f:id:akmuzifal6489:20210109191418j:image

 

襟周りレイアウト
M65フィールドジャケットと違って普通襟ですね。
襟内の簡易フードはありませんが、オプションのフードを取り付けることができます。
f:id:akmuzifal6489:20210109191707j:image

 

前合わせは、ジッパー、マジックテープ、頂部のダットファスナーです。
f:id:akmuzifal6489:20210109191622j:image

 

タグ
1995年度契約品です。
MIL–SPECがありませんね。
サイズはユニセックス(男女共用)表記です。
f:id:akmuzifal6489:20210109191813j:image

 

エポレット
僅かにテーパーの付いたクサビ型です。
f:id:akmuzifal6489:20210109191559j:image

 

胸ポケット
マジックテープで開閉
f:id:akmuzifal6489:20210109191730j:imagef:id:akmuzifal6489:20210109191550j:image

 

腰ポケット
こちらもマジックテープで開閉
f:id:akmuzifal6489:20210109191427j:imagef:id:akmuzifal6489:20210109191847j:image

 

袖ポケット
エアクルー感ありますよね。
f:id:akmuzifal6489:20210109191746j:image

 


やや曲がった立体裁断?
f:id:akmuzifal6489:20210109191659j:imagef:id:akmuzifal6489:20210109191610j:image

 

袖口はマジックテープで開閉・調整
f:id:akmuzifal6489:20210109191857j:image

 

肘の補強生地
大面積です。
f:id:akmuzifal6489:20210109195224j:image

 

各所にライナー用のボタンを装備
もしかしてM65フィールドジャケット用が装着できるのでしょうか?f:id:akmuzifal6489:20210109191754j:image

 

腰のドローコード
f:id:akmuzifal6489:20210109191838j:image

 

裾のドローコード
こちらはゴム紐ですね。
f:id:akmuzifal6489:20210109191638j:image

 

ジッパーは黒染め艶消しの「YKK」
f:id:akmuzifal6489:20210109191718j:image

 

ジッパースライダーのプルタブに付いているバーコード
f:id:akmuzifal6489:20210109191650j:image

 

着用例

エアクルーではありませんが、大統領就任式のために、海兵隊の儀仗要員が訓練しているようです。

面白いのはサーベルを持っている指揮官は、M65フィールドジャケットを着用しているところですね。

(数が揃わなかったのでしょうか?)

 

M65も含めて、程度がとても良く使用感が感じられません。

(ウッドランドはまだ沢山在庫があるのでしょうか?だとしたら…。)

スポンサーリンク

 

 

スポンサーリンク

3  その特徴とは?

迷彩は、当時まだ現役だったウッドランドですが、M65フィールドジャケットに比べ、やや赤味(茶色味)が強いですね。

 

構成は、ライトブラウンに近いタン、ブラウン、グリーン、チャコールグレイを用いて、雲や葉のようなパターンを描いてあります。

(これは、ベトナム戦争後に採用されたERDLのブラウンリーフ迷彩の色違い拡大版でしたね。今から考えると、よくできた迷彩だったのかも。)

 

生地は、全て難燃繊維のアラミド製ですね。

(やはり紫外線で顕著に褪色するようです。)

 

やや肌触りがガサガサしていて、直接肌に接するとあまり良い感じはしません。

 

デザインは、一見M65フィールドジャケットですが、襟が通常の三角襟だったり袖ポケットがあったりと、別物になっていますね。

 

構成はエポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、袖ポケットですが、各ポケットの開閉はマジックテープになっていますね。

 

M65と殆ど同じデザインながら、全て化繊で、金属部品も少ないことから軽量です。

 

全体的な縫製は正確で、さすがエアクルー用で、強度も十分ですね。

 

サイズ感(ライナーなし)は、M65フィールドジャケットとほぼ同じです。

4  製造とサイズのデータです!

製造・契約年度 1995年代

製造場所    アメリカ

契約会社    アメリカ

製造会社     〃

材  質    アラミド

表記サイズ   MS

       (日本人のL)

各部のサイズ(平置)

       着丈 約74cm

       肩幅 約51cm

       身幅 約56cm

       袖丈 約60cm

状  態   デッドストック

官民区分   官給品

入手場所   東京の専門店

入手難易度  3(困難)

スポンサーリンク


実物 USED 米軍 ABDU エアクルージャケット 後期型【クーポン対象外】【I】 秋 冬 送料無料 セール sale

スポンサーリンク

5  まとめ

難燃繊維の生地に、迷彩をプリントするというのは難しいようですね。

 

通常の染料では、難燃性の特性を活かせなくなるため、全く新しく開発したとの情報もあります。

 

特にアメリカ軍が多用しているアラミドは、ナイロン系なのでより難しかったのではないでしょうか?

(そのため、通常のウッドランドに比べて色調が僅かに違うのでしょうね。)

 

今回の防寒ジャケットとともに、薄い生地でできたBDUタイプのウッドランド迷彩ユニフォームも同時に開発されました。

 

どうやら海軍や空軍のフライトジャケットとパイロットスーツのように、システムで重ね着(レイヤード)するというのが目的のようです。

 

M65とよく似たコートタイプのデザインは、狭い機内では少々邪魔になるのでは?…なんて懸念されますが、問題はなさそうですね。

 

肌触りに少々難がありますが、総難燃繊維製というのは火気を取り扱うシーンでも安心して使用できますね。

 

サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、キャンプなど様々な場面で使用できそうです。

 

M65フィールドジャケットが氾濫している現在、似てるけど違うデザインということを活かして、ファッションにおいても差別化を図ることができるのが魅力ですね。

 

嬉しいことに(残念なことに?)このジャケットは知名度が低く、M65フィールドジャケットほどの人気もありません。

 

上手く着こなせば、意外に目立つかもしれませんね。

(現在ではウッドランド迷彩も新鮮に見えます。)

 

ただ後にアメリカ陸軍がACUに迷彩を変更したため、生産期間は短かったようです。

(ACUのモデルは、何故か見かけません。)

 

数は決して多くはありませんが、まだ生き残っているアイテムでもあります。

(現在でも未使用品を開閉隊員が着用しているくらいですから、大量放出もあり得るかも?)

 

少々高価ですが、マニアにはぜひ入手してほしいジャケットですね。

 

識別点は襟の形と前身頃や各ポケットのマジックテープです。

 

私は、BDUタイプの上下ユニフォームでS–RかM–Rを探してみたいと思います。

 

今回は、珍しいアメリカ軍のエアクルー用防寒ジャケットを分析しました。

 

いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!

 

それでは、また次回をお楽しみに!

(20231124更新)

スポンサーリンク

 

 

スポンサーリンク

参考:アメリカ軍の他ウッドランド迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎

www.military-spec-an.com

www.military-spec-an.com

www.military-spec-an.com

www.military-spec-an.com

他のアメリカ軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎

www.military-spec-an.com

  ✳︎     ✳︎     ✳︎

読んでいただき、ありがとうございました。

スポンサーリンク


実物 米軍 U.S.ARMY ノーメックス エアクルー(ヘリクルー)ジャケット ウッドランドカモ USED【クーポン対象外】【I】 夏 WAIPER 楽天 送料無料

 


【中古】良好品◆実物 米軍 ABU デシタルタイガーカモ エアクルー用コンバットジャケット NOMEXアラミド繊維♪デジタル迷彩 ミリタリー カモ 軍物 装備品 アウトドア アメリカ軍 US

 


【中古】良好品◆実物 米軍 ACU エアクルー用コンバットジャケット NOMEXアラミド繊維♪デジタル迷彩 ミリタリー カモ 軍物 装備品 アウトドア アメリカ軍 US

 

スポンサーリンク

ハートブレイクリッジ / 勝利の戦場 (字幕版)

ハートブレイクリッジ / 勝利の戦場 (字幕版)

  • Clint Eastwood
  • アクション/アドベンチャー
  • ¥1528