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【アメリカの軍服】陸軍エアクルー用防寒ジャケット(ウッドランド)とは? 0630 🇺🇸 ミリタリー

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今回は、1990年代のアメリカ陸軍エアクルー用防寒ジャケットを分析します。

珍しいジャケットですね。

勿論、総難燃繊維製です。

(リッチですよね!)

何故か最近、海兵隊が重要な訓練に使用していましたよ。

それはともかく、今回のアイテムもデッドストックですよ!

   目次

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1  アメリカ陸軍エアクルー用迷彩防寒ジャケット(ウッドランド)とは?

1970年代に興ったフライトジャケットやパイロットスーツ難燃化の波は、当初海軍から始まり、後にアメリカ全軍に拡がりました。

 

元々コットンとナイロンを主材料として各種装備を開発していたアメリカ陸軍も、1980年代には難燃繊維の導入に踏み切ります。

 

そして完成したのが、パイロット装備のヘリクルージャケットであったり、戦車兵用のCVCジャケットカバーオールでした。

(ベトナム戦争中には、薄い生地でできたエアクルー ユニフォームが開発されていましたね。)

 

しかしヘリコプター運用を主体とする陸軍エアクルーは、戦車兵とは違って何かとドアや窓を開けて作業や戦闘をすることが多く、寒冷地や寒候期では防寒能力の不足が指摘されるようになりました。

 

また、当時の陸軍難燃装備は、全てOD単色で迷彩効果にも疑問がありました。

(元々難燃繊維は迷彩には不向きとの説もありますね。)

 

そんな現場の意見を取り入れて、1990年代に新しく迷彩の難燃繊維製生地を用いた衣類が開発されました。

 

それが今回のモデルです。

 

エアクルー用としては珍しく、4ポケットでコートタイプを採用していますよ。

 

さてさて、それはどんな防寒ジャケットなのでしょうか?

 

今回は、アメリカ陸軍マニアのみならず、ウッドランド迷彩ファンのあなたと一緒に、確認していきましょう!

2  エアクルー用迷彩防寒ジャケットの全体及び細部写真

前面

パターンはウッドランドですが、色調が平均的なウッドランドと少々違っていますね。

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背面
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前面裏側

ほぼ全面にライニング(OD)があります。
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背面裏側
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襟周りレイアウト

M65フィールドジャケットと違って普通襟ですね。

襟内の簡易フードはありませんが、オプションのフードを取り付けることができます。
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前合わせは、ジッパー、マジックテープ、頂部のダットファスナーです。
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タグ

1995年度契約品です。

MIL–SPECがありませんね。

サイズはユニセックス(男女共用)表記です。
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エポレット

僅かにテーパーの付いたクサビ型です。
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胸ポケット

マジックテープで開閉
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腰ポケット

こちらもマジックテープで開閉
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袖ポケット

エアクルー感ありますよね。
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やや曲がった立体裁断?
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袖口はマジックテープで開閉・調整
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各所にライナー用のボタンを装備

もしかしてM65フィールドジャケット用が装着できるのでしょうか?

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腰のドローコード
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裾のドローコード

こちらはゴム紐ですね。
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ジッパーは黒染め艶消しの「YKK」
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ジッパースライダーのプルタブに付いているバーコード
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着用例

エアクルーではありませんが、大統領就任式のために、海兵隊の儀仗要員が訓練しているようです。

面白いのは、サーベルを持っている指揮官は、M65フィールドジャケットですね。

 

M65も含めて、程度がとても良く、使用感が感じられませんね。

(沢山在庫があるのでしょうか?だとしたら…。)

 

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3  その特徴とは?

迷彩は、当時まだ現役だったウッドランドですが、M65フィールドジャケットに比べ、やや赤味(茶色味)が強いですね。

 

構成は、ライトブラウンに近いタン、ブラウン、グリーン、チャコールグレイを用いて、雲や葉のようなパターンを描いてあります。

(これは、ベトナム戦争後に採用されたERDLのブラウンリーフ迷彩の色違い拡大版でしたね。今から考えると、よくできた迷彩だったのかも。)

 

生地は、全て難燃繊維のアラミド製ですね。

(やはり紫外線で顕著に褪色するようです。)

 

やや肌触りがガサガサしていて、直接肌に接するとあまり良い感じはしません。

 

デザインは、一見M65フィールドジャケットですが、襟が通常の三角襟だったり袖ポケットがあったりと、別物になっていますね。

 

構成はエポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2、袖ポケットですが、各ポケットの開閉はマジックテープになっていますね。

 

M65と殆ど同じデザインながら、全て化繊で、金属部品も少ないことから軽量です。

 

全体的な縫製は正確で、さすがエアクルー用で、強度も十分ですね。

 

サイズ感(ライナーなし)は、M65フィールドジャケットとほぼ同じです。

4  製造とサイズのデータ

・製造又は契約年度 1995年代

・製造場所     アメリカ

・契約会社     アメリカ

・製造会社      〃

・材  質     アラミド

・表記サイズ    MS

         (日本人のL)

・各部のサイズ(平置)

          着丈 約74センチ

          肩幅 約51センチ

          身幅 約56センチ

          袖丈 約60センチ

・状  態     デッドストック

・官民区分     官給品

・入手場所     東京の専門店

・入手難易度    3(困難)

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5  まとめ

難燃繊維の生地に、迷彩をプリントするというのは難しいようですね。

 

通常の染料では、難燃性の特性を活かせなくなるため、全く新しく開発したとの情報もあります。

 

特にアメリカ軍が多用しているアラミドは、ナイロン系なのでより難しかったのではないでしょうか?

(そのため、通常のウッドランドに比べて色調が僅かに違うのでしょうね。)

 

今回の防寒ジャケットとともに、薄い生地でできたBDUタイプのウッドランド迷彩ユニフォームも同時に開発されました。

 

どうやら海軍や空軍のフライトジャケットとパイロットスーツのように、システムで重ね着(レイヤード)するというのが目的のようです。

 

M65とよく似たコートタイプのデザインは、狭い機内では少々邪魔になるのでは?…なんて懸念されますが、問題はなさそうですね。

 

肌触りに少々難がありますが、総難燃繊維製というのは火気を取り扱うシーンでも安心して使用できますね。

 

サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、キャンプなど様々な場面で使用できそうです。

 

M65フィールドジャケットが氾濫している現在、似てるけど違うデザインということを活かして、ファッションにおいても差別化を図ることができるのが魅力ですね。

 

嬉しいことに(残念なことに?)このジャケットは知名度が低く、M65フィールドジャケットほどの人気もありません。

 

上手く着こなせば、意外に目立つかもしれませんね。

(現在ではウッドランド迷彩も新鮮に見えます。)

 

ただ後にアメリカ陸軍がACUに迷彩を変更したため、生産期間は短かったようです。

(ACUのモデルは、何故か見かけません。)

 

数は決して多くはありませんが、まだ生き残っているアイテムでもあります。

(現在でも未使用品を開閉隊員が着用しているくらいですから、大量放出もあり得るかも?)

 

少々高価ですが、マニアにはぜひ入手してほしいジャケットですね。

 

識別点は襟の形と前身頃や各ポケットのマジックテープです。

 

私は、BDUタイプの上下ユニフォームでS–RかM–Rを探してみたいと思います。

 

今回は、珍しいアメリカ軍のエアクルー用防寒ジャケットを分析しました。

次回は、マレーシア軍の迷彩服を分析します。

お楽しみに!

(20210925更新)

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参考:アメリカ軍の他ウッドランド迷彩装備はこちらです。⬇︎

www.military-spec-an.com

www.military-spec-an.com

www.military-spec-an.com

www.military-spec-an.com

     ✳︎     ✳︎     ✳︎

読んでいただき、ありがとうございました。

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