こんにちは!
今回は、イタリア軍の迷彩ユニフォームを分析します。
1990年代に採用されていたものですが…ある国の迷彩にそっくりですね。
その意図するところは何だったのでしょうか?
それはともかく、今回のアイテムもデッドストックですよ!
目次
- 1 イタリア陸軍迷彩ユニフォーム(ウッドランドタイプ)とは?
- 2 イタリア陸軍迷彩ユニフォーム(ウッドランドタイプ)の全体及び細部写真
- 3 イタリア陸軍迷彩ユニフォーム(ウッドランドタイプ)の特徴とは?
- 4 イタリア陸軍迷彩ユニフォーム(ウッドランドタイプ)の製造とサイズのデータ
- 5 イタリア陸軍迷彩ユニフォーム(ウッドランドタイプ)まとめ
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1 イタリア陸軍迷彩ユニフォーム(ウッドランドタイプ)とは?
ところで皆さんは「擬態」ってご存知ですか?
擬態とは、動植物が、ある時は天敵から逃れるため、ある時は自分の糧を得るために、周囲の動植物や風景などと同じ色や形に自分を変化させていることを言います。
でも稀に、自分より強い種に似せて自分を変化させていった種類もあるようですね。
例えば、ミツバチそっくりのハエとか。
(ミツバチの集団性や武器をいかにも自分も持ってますよ!…というアピールですね。)
あまり知られていませんが、軍隊にもその擬態が存在します。
多くの場合、弱小国やモチベーションの低い軍隊などが、有名な戦争で勝利を収めたり、勢いのある軍隊に擬態する場合が多いようです。
今回のモデルは、イタリア軍の迷彩ユニフォームなのですが、その迷彩パターンはある国の迷彩と、とてもよく似ていますね。
それまで独創的な迷彩を採用していたイタリア軍が、伝統をかなぐり捨ててまで採用した迷彩ですね。
いったいイタリア軍に何があったのでしょうか?
そもそも、それはどんな迷彩ユニフォームなのでしょうか?
今回は、イタリア軍マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 イタリア陸軍迷彩ユニフォーム(ウッドランドタイプ)の全体及び細部写真
ジャケット
前面
感の良いあなたはもうお気付きですね。
(迷彩は似ていますが、デザインは大きく違っていますよ。)
よく見ると、胸ポケットがありませんね。
背面
前面裏側
両胸の内ポケットが面白いですね。
背面裏側
迷彩はほとんど透けていません。
前合わせはボタンのみです。
タグ表裏
1992年度契約品です。
襟周りレイアウト
まだネームタグ用マジックテープも縫い付けられていませんね。
襟の星
イタリア軍特有の紀章ですね。
用途不明のループと階級章を取り付けるマジックテープ
ヨーロッパは最近前見頃に階級章を取り付けるのが流行していますね。
右袖ポケット
マジックテープで開閉
3つのコンパートメントに分かれています。
ペン用でしょうか?
左袖ポケット
マジックテープで開閉
袖
ほぼストレートです。
袖口はマチ付きで、ボタンで開閉・調整
肘には大判型の補強生地が。
内ポケット
何故かボタンで開閉
チョクで何か記入されていました。
縫製時のパーツナンバーでしょうか?
トラウザーズ
前面
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはジッパーとボタンです。
タグ
右側面レイアウト
腰のスラッシュ/スラントポケットはありません。
とてもシンプルで、量産に向いているかも。
ヒップポケット
マジックテープで開閉
膝ポケット
こちらはジッパーとマジックテープで開閉
念入りですね。
ポケット内の生地は当然迷彩生地
膝の補強生地
裾には予めゴムが内蔵されていました。
ジッパースライダーの刻印
「2A」とは?
着用例
イタリア軍もウッドランド着るんだよ
— T@kaken-Jr (@ttAkAken_76STG) 2015年1月25日
以外に知られてないけど pic.twitter.com/coAdSaVmRZ
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3 イタリア陸軍迷彩ユニフォーム(ウッドランドタイプ)の特徴とは?
迷彩は、ライトカーキの生地に、ダークブラウン、ダークグリーン、ブラックを用いて、葉や雲型を描いてあります。
その色調やパターンは、アメリカ軍が1980年代に採用した、通称「ウッドランド迷彩」にそっくりですね。
(でも、全く同じではありません。とてもよく似ているレベルです。)
生地は、通常のコットンツイルで、薄い割にはやや重量があります。
でも肌触りはとても良いですよ!
デザインは、イタリア軍独特のもので、なんと胸ポケットがありません。
(ボディアーマーやベスト型のウェブ使用を想定しているのでしょうか?)
その代わり、内ポケットが充実していますね。
トラウザーズには腰左右のスラッシュまたはスラントポケットがありません。
珍しいデザインです。
構成は、ジャケットがエポレットなし、内ポケット×2、袖ポケット×2のシャツタイプ。
トラウザースは、ヒップポケット×2、膝ポケット×2で、裾にはゴムを内蔵しています。
全体的な縫製は、イタリア軍には珍しく(?)丁寧かつ正確で、いつもの浮ついたところがありませんでした。
メーカーで違うのでしょうか?
不思議です。
余談ですが、この迷彩生地を用いたユニフォームには、胸ポケットがアメリカ軍のパイロットスーツのように、斜めのジッパータイプがあるようですよ。
4 イタリア陸軍迷彩ユニフォーム(ウッドランドタイプ)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1990年代
・製造場所 イタリア
・契約会社 イタリア
・製造会社 〃
・材質 コットン
・表記サイズ 54
(日本人のXXL)
・各部のサイズ(平置)
ジャケット
着丈 約80センチ
肩幅 約52センチ
身幅 約63センチ
袖丈 約73センチ
トラウザース
ウエスト 約50センチ
股上 約33センチ
股下 約80センチ
裾幅 約12センチ
着丈 約115センチ
・状態 デッドストック
・官民区分 民生品
・入手場所 愛知の専門店
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5 イタリア陸軍迷彩ユニフォーム(ウッドランドタイプ)まとめ
イタリアとアメリカは、以前から意外と結びつきが強いですね。
アメリカへの移民もそうですが、第二次大戦中に連合軍へ寝返ったイタリア軍は、その多くをアメリカ軍装備で整えていたという情報もあります。
(映画「バルジ大作戦」ではイタリア軍のM47戦車が大量に使用されましたね。)
また戦後もよく合同演習などを行ったり、将兵の留学も盛んだったとか?
(古参兵の中には、イタリア軍迷彩服を着用しながら、堂々とアメリカ軍M2ヘルメットを使用している兵士もいましたよ。しかもヘルメットカバーまでアメリカ軍のブラウンリーフでした!)
でも、そっくりな迷彩を採用するのはおかしいですよね。
でも今回のモデルはM92という形式番号が与えられているとの説もあります。
…そうです。湾岸戦争後に採用されたモデルかもしれません。
だとするなら、やはり湾岸戦争で連合軍を圧倒的な勝利に導いた、強いアメリカ軍に擬態したのでしょうね。
面白い…というか、戦争に弱いイタリア軍ならではの発想と迷彩服と言えます。
でも現在は、全く違う迷彩服を採用しているので、今回のモデルの使用期間は短かったようですね。
(流石に恥ずかしくなったのでしょうか?それとも一部の部隊のみ支給?)
その証拠に比較的新しい迷彩服にも関わらず、現在は何故か中古品しか見かけません。
(トラウザースに関しては、中古品も見かけませんよ!)
探しているあなたは、ネットSHOPやオークションを覗いてみると良いでしょう。
勿論、実用目的よりは「強国の軍隊に擬態した国の迷彩服」として記念に保管しておくことをおすすめします。
私は、胸ポケットがジッパータイプのユニフォームを探してみたいと思います。
今回は、アメリカ軍に擬態したイタリア軍の迷彩ユニフォームを分析しました。
次回は、ロシア軍の迷彩服を分析します。
お楽しみに!
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参考:他のイタリア軍迷彩服はこちらです。⬇︎
実際にイタリア軍でも使用例が見られた、アメリカ軍ウッドランド迷彩のゴアテックスパーカーはこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
Twitterで見つけました。
松の木に擬態した、キジトラニャンコ!
カモフラージュ率高い😳 pic.twitter.com/16c8IjYInv
— たくみ (@takumi233) 2020年11月27日
いやー可愛い💕
首輪がオシャレですね😍
こんな擬態なら大歓迎です。
読んでいただき、ありがとうございました。
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