今回は、1990年代陸上自衛隊の防寒外被(防寒戦闘服外衣)を紹介します。
隊員さん大望の、なかなか優秀な装備ですよ。
作業外被ではないので、注意してください。
作業外被の記事はこちらです。⬇︎
今回は中古品で欠品もありますが、程度は良好です!
目次
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1 陸上自衛隊迷彩防寒外被(防寒戦闘服外衣)とは?
防寒戦闘服外衣とは、陸上自衛隊員が、寒候期に着用する防寒着のことです。
通常は迷彩生地戦闘服の上に着用します。
アメリカ軍でいうところのフィールドジャケットですね。
その昔、迷彩服1型(通称熊笹迷彩)の時代の防寒外被は、OD(オリーブドラブ)とホワイトのリバーシブルで、ラクダ色(若い方はキャメルカラーだと思ってください。)のライナーを着用するというものでした。
演習期間は迷彩被服しか着用できなかったので、雪がほとんど降らない地域の冬季演習は、隊員の練度に加え、創意工夫も試されるというものでした。
冬季用の迷彩衣類がなく戦闘服の下に着込むくらいしかできなかったので、無理もありません。
しかしその後、戦闘装着セットとして今回のモデルが開発され支給された事により、以降の冬季演習が楽に実施できるようになりました。
ちゃんと隊員の事を考えている現在の陸上自衛隊は素晴らしいですね。
さてさて、それはどんな防寒外衣なのでしょうか?
今回は、陸上自衛隊マニアのみならず、世界のフィールドジャケットコレクターのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
迷彩は秋冬色調で、赤味が強いですね。
背面
前面裏側
ライナーは外してあります。
裏側のほぼ全体にライニングがあります。
(イギリス軍風に言うと「フルライン」ですね。)
右裾付近にある官給品タグが外されています。
背面裏側
前合わせはダットファスナーとジッパーです。
胸ポケット
ダットファスナーで開閉
腰ポケット
ダットファスナーで開閉
脇はジッパーで大きく開放できます。
開けると通気性抜群ですね。
袖口
何故かボタンで調整、開閉
エポレット
ボタンで開閉
襟は鎮ストラップで立てることができます。
まるでM65フィールドジャケットのようですね。
背中にはアクションプリーツ付き
ダットファスナー裏面の刻印
サイズタグ
脇の通気口を裏側
脇にもライナーを付ける白いゴムテープあり。
ウエストのドローコード
もう一種類のダットファスナー裏側
いつかどこかでみた覚えが?🤔
ライナー装着用のゴムテープ
ボタンホール付き。
袖口内側
背中には偽装用のループが。
襟の後ろにはジッパーがあって、中にはしっかりとしたフードが内蔵されています。
フードはM65フィールドジャケットのように簡易フードではありません。
生地はシェルと同じですね。
チンストラップでスタンドカラーに。
専用ライナー
前面
ベストタイプです。
背面
軽量なのでおそらくポリエステルの中綿入りキルティング
前面裏側
背面裏側
襟は内側に特殊な加工が。
おまけ(サイズ5B)
前面
外観は上記モデルと変わりません。
背面も同じです。
前面裏側
でもこのモデルには機能タグが残っていました。
うなじのサイズタグ
奇跡的に残っていた機能タグ
官給品特有のタグですね。
素晴らしいです!
機能タグの下にあるメインタグの跡
このサイズのタグも官給品の証ですね。
本来はこんなタグがあったはずです。
(一例)スポンサーリンク
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3 その特徴とは?
迷彩は、迷彩服2型の秋冬バージョンで、パターンは変わりませんが、色調が全体的にブラウン系になっています。
この迷彩も美しいですね。
秋冬パターンと春夏パターンの色調の違いは、下の写真の通りです。
左:防寒外被(秋冬パターン) 右:作業外被(春夏パターン)
春夏用は、ベースがライトカーキですが秋冬用はライトブラウンに変更されています。
また、グリーンとレッドブラウンのプリントが、春夏と秋冬で入れ替わっていますね。
つまり、春夏パターンはグリーンの面積が多く、秋冬パターンはレッドブラウンの面積が多くなっているのがわかります。
生地はサラっとした緻密な化繊で、当初は防水効果がありますね。
デザインは、アメリカ軍のM65フィールドジャケットとドイツ連邦陸軍迷彩防寒パーカー
を参考にしているようですよ。
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2で、内ポケットはありません。
襟には、M65のようにフードが内蔵されていますが、とてもしっかりしたフードで実用可能です。
(M65では簡易フードでしたね。)
専用のライナーが付きますが、ベストタイプで、袖の部分はありません。
脇は、アメリカ軍のゴアテックスパーカーのように大きくジッパーで開きますよ。
これで蒸れる日も安心ですね。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、強度も十分です。
さすが日本製!
4 製造とサイズのデータ
製造・契約年度 2010年代
製造場所 日本
契約会社 日本
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ 3A
各部のサイズ(平置)
着丈 約82cm
肩幅 約50cm
身幅 約64cm
袖丈 約60cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手方法 ヤフオク
入手難易度 4(極めて困難)
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5 まとめ
非常に完成度の高いジャケットです。
航空自衛隊も同じデザインの防寒外被(防寒戦闘服外衣)を採用すればよかったですね。
秋から冬のあまり降雪のない地域では、ベストな迷彩ではないでしょうか?
勿論、冬のサバイバルゲームやバードウォッチングにはピッタリでしょう。
シティユースもおしゃれですね。
でもバイカーの皆さんには、腕が寒いかもしれません。
とはいえ、こんな素晴らしいジャケットを支給されている隊員さんが本当に羨ましいですね。
今回のモデルは、サイズが3Bでしたが、アメリカ軍のM-R又は40インチを着用する私でも着用可能でした。
(ザックリ着られますよ。)
また、精密なモデル品も発売されていますので、誰でも入手できるのも嬉しいですね。
今回は、陸上自衛隊の素晴らしい防寒用迷彩服を紹介しました。
いやー自衛隊装備品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231102更新)
追記(2019201)
陸上自衛隊防寒外被(防寒戦闘服外衣)の新型を目撃しました!
迷彩生地は変わりませんが、襟、ポケット、ライナーが変更されていました。
いつか分析したいですね。😃
追記(20211113)
本日現在、国内のオークションに新型防寒戦闘服外衣(2型)が出品されていました。
ポケットが全てジッパーになっているのが新しいですね。
もう一品ありましたよ!
着用例
https://twitter.com/erui_le/status/1480532111656652803?s=21
新旧外被の違いがよく分かりますねー✨
— えるいー@LE装備 (@erui_LE) 2022年1月10日
新はこんなに襟がでかいんですね… https://t.co/ZeaXVb1v7H
追記(20220412)
日本が送った防寒戦闘服外衣(新型)がウクライナに到着して、早速兵士が着用しているようです!
一瞬自衛隊の迷彩に見えてビビった pic.twitter.com/X9IBPZ28NX
— 新直轄警らNo.3💔💔 (@5ejwRThPHUqe4GT) 2022年4月11日
うーん、新型…欲しいですね!
羨ましいです💕
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参考:各国の同じ用途のジャケットに関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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