今回は、1990年代のアメリカ海軍ユーティリティーデニムトラウザーズを分析します。
アメリカ海軍の伝統的な衣類ですね。
昭和中期生まれのあなたには懐かしいデザインです。
なんと、裾処理もしていないデッドストックですよ!
目次
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1 アメリカ海軍ユーティリティーデニムトラウザーズ(フレアタイプ)とは?
水兵の衣料品といえば、文字通りの「セーラー服」が有名ですね。
強風時には襟を立てて、周囲の音を聴きやすくするなどの機能もありました。
現在でも世界中の歴史ある軍隊で採用されていますね。
勿論アメリカ軍も同様です。
でもアメリカ軍におけるセーラー服は、あくまで「制服」なんですね。
普段はシャンブレーシャツとデニムトラウザーズといった今風のユーティリティーユニフォームを着用しています。
今回のモデルは、そのデニムトラウザーズになります。
ただし、裾のデザインが少々風変わっていますね。
一説によると、アメリカ海軍では19世紀くらいから使用されているとか?
さてさて、それはどんなトラウザーズなのでしょうか?
今回は、アメリカ海軍装備マニアのみならず、昭和中期生まれのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
裾が広がって見えるのはそんなデザインで、レンズのイタズラではありません。
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはボタンとジッパーです。
ジッパーは「YKK」
正しい選択ですね。
前合わせとポケットのボタン
ブラックのプラスティックで小さいタイプ
サイズタグ
NSN(国際物品番号)付き
品名及びコーションタグ
1993年度契約品です。
裏地には「15」とスタンプが!
腰前面のポケット
下端の角が落とされた変形六角形。
オープンタイプで容量は小さいです。
ヒップポケット
左側のみボタンで開閉。
こちらも容量は小さいですね。
ベルトループは制服などに用いる細いバンド用
膝下は広がっています。
切りっぱなしで裾処理はしてありません。
でもフレアタイプの裾処理って、どうやるのでしょう?
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3 その特徴とは?
生地はコットンデニムで、一般的なジーンズと同様ですが、難燃加工が施されています。
(戦う衣類品ですね。)
デザインは、腰前面ポケット×2、ヒップポケット×2ですが、ポケットは全てパッチポケットになっています。
そのため容量はとても少ないですよ。
(物を入れることを前提としていない設計のようです。)
左ヒップポケットのみボタンで開閉します。
特筆すべきは膝下のデザインで、末広がりになっていますよ。
これは、パンタロン、ベルボトム、フレアパンツとか言われていますね。
適正なサイズを履くと、足が長く見えるのが特徴です。
(ジオンのモビルスーツ?)
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で高い技術で仕立てられています。
面白いのは、縫い糸もインディゴブルーというところですね。
そうそう、今回のモデルは裾が未処理でした。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1993年
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 コットン
(難燃加工済み)
表記サイズ 32
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
ウエスト 約41cm
着丈 約115cm
股上 約30cm
股下 約86cm
裾幅 約30cm
状 態 デッドストック
官民区分 官給品
入手場所 沖縄の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
今回のモデルに採用されているデザインは、昭和50年代(1970年代)当時、多くの芸能人が着用していましたね。
一般的なファッションにも普通に取り入られてブームになっていました。
(私も小学生の頃は欲しかったです😃)
どんなタイミングで流行ったのか、今となっては不明です。
でも案外、ベルボトムブームの起源の一つは、今回のモデルの様なアメリカ海軍払い下げのデニムトラウザーズだったのかも?
現在のファッションでは、タイト系かルーズフィット系のボトムが流行ですが、またいつかベルボトムが流行る日が来る…かもしれませんね。
…それはともかく、このトラウザーズの歴史は古いですが、最近では少なくとも2000年代くらいまでは使用されているのを確認しています。
つまり比較的新しい衣類ですので、現在でも入手は可能でしょう。
ただし大戦中の官給品は、やはり高額です。
近年のものを入手して、じっくり時間をかけて育てていくのが良いかもしれませんね。
じつは…今回のモデルは人気がありません。
それどころか、普段着にしているマニアもまず居ません。
(まあ当然なのですが…。😓)
やはりデザインが大きな影響を与えているようです。
でも、逆に安く入手できるチャンスかもしれません。
それに誰も着用していないので、独自性(個性)を発揮できますよ!
もし、あなたがお探しのアイテムだったなら、購入するのは今です!
今回は、アメリカ海軍の伝統的なデニムトラウザーズを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231122更新)
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参考:他のアメリカ海軍水兵装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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