こんにちは!
今回は、イギリス軍の迷彩トラウザースを分析します。
これまでに分析してきたP68DPMスモックと、ペアで使用するべきトラウザース(パンツ)になります。
この後のモデルP85では廃止された大きな特徴が賛否両論ですね。
あなたは必要な装備だと思いますか?
目次
- 1 イギリス陸軍P68DPMトラウザースとは?
- 2 イギリス陸軍P68DPMトラウザースの全体及び細部写真
- 3 イギリス陸軍P68DPMトラウザースの特徴とは?
- 4 イギリス陸軍P68DPMトラウザースの製造とサイズのデータ
- 5 イギリス陸軍P68DPMトラウザースまとめ
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1 イギリス陸軍P68DPMトラウザースとは?
前作P60で不評だった防寒性能を向上させるとともに、シェルを最初からDPM(分裂模様素材)に変更して開発されたP68スモックですが、勿論トラウザースも同時に開発されました。
とは言え、当初はスモックのみ多用されてトラウザースは使用しない場合が多かったようです。
実際に頻繁に使用され始めたのは、フォークランド戦争くらいからでしたね。
それは何故だったのでしょう?
「戦闘服のロールスロイス」とまで称されるイギリス軍スモックセットですが、何か問題があったのでしょうか?
今回はイギリス軍マニアのみならず、DPMコレクション初心者のあなたと一緒に、確認して行きましょう!
2 イギリス陸軍P68DPMトラウザースの全体及び細部写真
前面
背面
前面裏側
なんと、ライニングがあります。
背面裏側
前合わせはボタンとジッパーです。
タグ①
タグ②
印字が殆ど消えいていますね。😞
ウエスト部前面アップ
特徴あるベルトループ、右前面の小ポケット(救急包帯入れ)に注意
ウエスト部背面アップ
臀部のポケットは右側のみ。
ウエストのサイズ調整タブに注意
(使用しない場合のボタンがありませんね。
右側面
スラントポケットと膝ポケットに注意
膝ポケットはボタンで開閉
ポケット下端はコーナーをカットしてあるタイプです。
スラントポケットは内側も迷彩生地
ウエストのサスペンダー用ボタンとループ
昔ながらの官給品ボタンですね。
何故か色違い。
ジッパーの刻印は「CLIX」
左膝ポケットのボタンは破損していました。
P–68のボタンは、後のモデルより割れやすい?
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3 イギリス陸軍P68DPMトラウザースの特徴とは?
迷彩はDPMの中でも、最初期に近いパターンで、カーキをベースにライトグリーン、ブラウン、ブラックを用いて、刷毛で丸く塗ったようなパターンを描いています。
この迷彩パターンまでは、グリーンの色調がとても明るい所が後のモデルと大きく違いますね。
(最初期のようにグリーンがダーク系でないところが評価の分かれる所ですね。)
生地は防風織されたコットンで、やや厚めです。(スモックと共通)
デザインは、古くは第二次大戦中のウールトラウザースにも共通する、右腰前面に救急包帯(ファーストエイドドレッシング)用のポケットがあります。
ポケットは他にも、スラントポケット×2、膝ポケット×2、右臀部ポケットです。
サスペンダー用のボタンやループの他、ピストルベルト(弾帯)が使用できるベルトループも設けられていますね。
特筆すべきは、コットンポプリンのライニングが装備されている所です。
これは珍しいですね。
ライニング下部は縫い付けられておらず、通気性とブーツの着用を考慮していますよ。
現在でいうところの、「暖か裏地パンツ」と言ったところでしょうか?
しかし、ライニングは縫い付けで取り外すことはできません。
4 イギリス陸軍P68DPMトラウザースの製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1960年代
・製造場所 イギリス
・契約会社 イギリス
・製造会社 〃
・材質 コットン
・表記サイズ 3
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
ウエスト 約45センチ
着丈 約116センチ
股上 約37センチ
股下 約82センチ
裾幅 約22センチ
・状態 中古上品
・官民区分 官給品
・入手場所 大阪の専門店
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5 イギリス陸軍P68DPMトラウザースまとめ
じつはこのトラウザースのライニングは、当時の兵士にとって不評でした。
何故なら、迅速な体温調整に支障があったからです。
ライニングにより、防風・防寒性能は向上しましたが、本当に寒冷地で使用するにはライナーが必要でした。
また温暖な地域では、ただ蒸れるだけだったようですね。
そのため多くの兵士は、当時別に支給されていた軽量トラウザース(OG単色)を着用することが多かったようです。
どうしても上下DPMで使用する場合は、あろうことかライニングを全部取り外した(乱雑に切り取った)兵士もいたようです。
「至れり尽くせり」…が必ずしも兵士のためになるとは限らないのですね。
現在、殆どの国がレイヤード(重ね着)システムを採用して、よりフレキシブルな運用ができるように、トラウザースはライナーを省いていますね。
やはり少々過剰な装備だったようです。
とは言え、このトラウザースがあれば、日本でも秋、冬、春で使えそうですよ。
DPMの高い迷彩効果と併せて考えると、上下セットで使用した場合は最強の迷彩服になるかもです。
フィールドでのサバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、釣りなどオールマイティに使用できそうですね。
また有名なフォークランド戦争のイギリス軍を再現するヒストリカルゲームでは、なくてはならないアイテムでしょう。
ただし、このトラウザースも品薄です。
今回のモデルに限らず、軍物のトラウザースは程度が悪いものが多かったり、出回っている絶対数が少ない場合が多いですね。
(宿命とも言えますね。)
購入される方は、気長に根気よく探してみましょう。
将来を考えてらっしゃる方は、ぜひデッドストックの最初期DPMバージョンを探してみてください。
きっと助けてくれますよ!
今回は、イギリス軍のあまり兵士に人気のなかったDPMトラウザースを分析しました。
次回は、イギリス軍つながりで、DPMスモックを分析します。
お楽しみに!
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参考:他のイギリス軍DPM装備はこちらです。⬇︎
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かなり前の作品ですが、「時の女神」というドラマを久しぶりに観ました。
そうです。あの「世にも奇妙な物語」の中で放映された一作品です。
柳葉敏郎さんと水野真紀さん主演で、とても切ないSFラブストーリーでしたよね。
もう何回も観て、ストーリーは暗記しているくらいなのですが…また号泣してしましました。
(単身赴任中なのでセーフ!)
もう泣かざるを得ないドラマですね。
DVDになっていないのが本当に残念です。
どこかで、DVD/BD化しないかなあ!
読んでいただき、ありがとうございました。
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