今回は、 1970年代のイギリス空軍パイロットスーツを分析します。
少し前(かなり前?)のモデルですが相変わらず個性的ですね。
盛夏におすすめのカバーオールです!
中古品ですが程度は良好ですよ!
目次
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1 イギリス空軍パイロットスーツ(夏季用・Mk11)とは?
第二次大戦で、なんとか戦勝国の仲間入りして、大国の威厳を保ったイギリス。
しかし、かつての栄光は失われていました。
特に衰退する航空産業の影響をモロに受けたRAF(ロイヤルエアフォース:イギリス空軍)は最悪でした。
大戦中からあった戦闘機メーカーは次々に姿を消し、採用する航空機の大半は駄作(でも魅力的!)揃い、とうとう自国で戦闘機を作れなくなったイギリスは、あろう事か後進国と見下していたアメリカ製の戦闘機を採用する始末。
(しかもイギリス製の高出力エンジンにこだわって無理くり改造したため、空気抵抗が増えて性能ダウン!まさに「大洗海水浴場♪」ですね!)
伝統あるRAFも地に落ちたものですね。
そんなRAFですが、パイロットの装備はアメリカ系のそれと違って、独自の進化(?)を遂げているようですよ。
今回のモデルも、独特のデザインが賛否両論ですね。
さてさて、どんなパイロットスーツなのでしょうか?
今回は、RAFマニアのみならず、パイロット装備コレクション初心者のあなたと一緒に確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
全体前面
襟のデザインが独特ですね。
膝のパネルも目立ちます。
フィギュア制作の際の良いアクセントになりそうですよ。
前面上半身
前面下半身
膝ポケットはとても複雑なデザインです。
全体背面
背面上半身
背面下半身
前面上半身裏側
前面下半身裏側
背面上半身裏側
背面下半身裏側
裾にはマチがありますね。
タグ
1975年度契約品です。
ブロードアローはイギリス官給品の証ですね。
裏側左右腰付近のフラップはスキャット…スリットでした。
襟付近
襟はなんとラウンドです。
婦人服みたいですね。
エポレットはテーパーなしのクサビ型で、マジックテープで開閉
胸ポケット
ジッパーで開閉
ジッパー右側には、用途不明のDループが。
前身頃のメインジッパーの左側には開放式のスラッシュポケットがあります。
変わったデザインですね。
ウエストはベルトとマジックテープでサイズを調整できます。
ベルトループが珍しいですね。
ジッパー刻印は、DPMスモックでもお馴染みの「NZ」
腰のスラントポケットは、その後ろにスリットがあります。
膝には独特のポケットがあって、飛行諸元等を記入したプレートを入れることができます。(これは右側のジッパー付きポケットです。)
左側ポケット
左膝ポケット
上部の斜め生地は?
スラントポケットでした。
下部にもマジックテープで開閉するポケットが。
これで左膝ポケットは、合計3個のポケットが重なっている事になります。
足首のポケット
強力なマジックテープで開閉
不用意に開けると、生地が痛みます。
ここには何を入れるのでしょうか?
足首のジッパー
左袖のペンポケット(3本用)
この頃のモデルは、ペンポケットにクッション材が用いられていません。
袖はマジックテープで開閉調整
襟の裏には、用途不明のループが。
生地は非常に薄くて、蛍光灯が透けて見えますよ。
膝ポケットには、クリアーなパネルと、諸元を書き込んだ白いパネルで1セットです。
レシプロ機用でしょうか?
表側
裏側
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3 その特徴とは?
生地はOD(オリーブドラブ)のコットン製で、とても薄く通気性も抜群ですよ。
これは真夏で汗をかいてもすぐに乾燥しそうですね。
デザインは、「マークⅡ」という古いモデルながら、現用のものと大きく変わりません。
構成は、エポレット付き、左右の胸、腰、膝、足首にポケットがあって、腰スラッシュポケットの後ろには、スリットがあります。
面白いのは、前見頃にオープンなスラッシュポケットがあるところです。
後のモデルでは廃止されていることから、あまり必然性がなかったのかもしれませんね。
また、襟の後ろにループ(日本)前身頃のDリングがあって、用途不明です。
(イギリスは本当に独特ですね。)
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1975年
製造場所 イギリス
契約会社 イギリス
製造会社 〃
材 質 コットン
ナイロン
表記サイズ 5
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約155cm
肩幅 約49cm
身幅 約57cm
袖丈 約58cm
ウエスト 約50cm
股下 約73cm
裾幅 約17cm
状 態 中古上品
官民区分 官給品
入手場所 ヤフオク
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
期待を裏切らない、不可解なパイロットスーツですね。
イギリスならではのこだわりは、アメリカ製パイロット装備に慣れた私には、奇異に感じます。
おそらく、イギリス独自の深いこだわりが詰まっているのでしょうね。
(私には全くわかりませんが…。)
さて、このパイロットスーツを実際に着用してみると、通気性の良さに驚きます。
また、膝のポケットもスマホなどを入れておけるので、クリアケースを工夫すれば、車やバイクでも使えそうですよ。
ただし生地がとても薄く、隙間もあるのモスキート爆撃隊の攻撃をモロに受けそうです。
(RAFだけに!)
夏の(そして冬は寒くて)キャンプなどには向いていないかもしれませんね。
一昔前に比べて、イギリス軍パイロッ装備も多く輸入されるようになりましたが、今回のモデルはあまり見かけませんね。
アメリカ軍の装備が豊富に安く入手できる日本では、実用品としては出番がないようです。
ただし、強烈な個性を持ったパイロットスーツです。
RAFマニアには、ぜひコレクションしてほしい一品ですね。
今回は、イギリス軍のちょっと古いパイロットスーツを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20231018更新)
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参考:イギリス軍の他のパイロット装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国のパイロットスーツに関する記事はこちらです。⬇︎
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今朝、今年初めてツバメさんを見ました。
可愛いですね。
一説によると、帰ってくるのは去年の子供だとか。
いつまでも、ツバメさんが安心して帰ってきてくれるような日本でいたいですね。
読んでいただき、ありがとうございました。
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