今回は、1970年代のフランス軍パイロットスーツを分析します。
難燃繊維製になる前のモデルですね。
ダッソー社のミラージュⅢ戦闘機中期辺りから2000戦闘機の初期くらいまで使用されました。
アメリカ軍の影響を受けながらも、独自のデザインを追求していますよ!
中古品ですが程度は良好ですよ!
目次
- 1 フランス空軍パイロットスーツ(コットンタイプ)とは?
- 2 フランス空軍パイロットスーツの全体及び細部写真
- 3 その特徴とは?
- 4 フランス空軍パイロットスーツ(コットンタイプ)の製造とサイズのデータ
- 5 フランス空軍パイロットスーツ(コットンタイプ)まとめ
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1 フランス空軍パイロットスーツ(コットンタイプ)とは?
第二次大戦をアメリカやイギリスの支援を受けて戦い、なんとか勝ち組に滑り込んだフランス。
戦後も、主にアメリカの支援の下、軍備の拡大に努めます。
でもアメリカを見下していたフランスは、大雑把なアメリカ軍兵器に満足せず、早々に自分たちのデザインした兵器を開発していきます。
デルタ翼を採用した高性能なミラージュ戦闘機、軽戦車の車体に大口径長砲身の戦車砲を乗せたAMX13、世界初のブルパップライフルFA–MAS等々、それはそれは画期的な兵器のオンパレードでしたね。
同時に個人装備も独自のデザインで開発し、支給していきました。
勿論、全くのゼロから開発したのではなく、アメリカの装備を参考にしたものでしたよ。
今回のモデルは、そんなフランスが開発したパイロットスーツになります。
さてさて、それはどんなアイロットスーツなのでしょうか?
今回はフランス軍パイロット装備マニアのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 フランス空軍パイロットスーツの全体及び細部写真
前面全体
全体的な構成は、アメリカ軍のパイロットスーツを参考にしていますね。
でも、胸ポケットは垂直ジッパーです。
前面上半身
さすがに襟はアメリカ軍のような丸襟を採用していますね。
超音速仕様です。
前面下半身
ポケットの数が少ないですね。
背面全体
背面上半身
背面下半身
前面上半身裏側
前面下半身裏側
背面上半身裏側
背面下半身裏側
タグ
シンプルです。
胸ポケット
よく見ると、ポケットジッパー上下に、三角形のタブがあります。
ジッパー
ブラス製で動きが渋いですね。
経年変化でしょうか?
メーカーは「ECLAIR」
脇の下には6個の通気孔が。(表裏)
左袖にはペンポケットがあります。
シガレットポケットは不採用です。
袖はダットファスナーで調整できます。
フライトジャケットの一部も同じデザインでした。
肘には小さな面積の補強生地が!
腰の左右にはフラップの付いたスリットがあります。
ダットファスナーで開閉
裏側にはウエストのドローコードが左右にあります。
ダットファスナー裏側の刻印
ウエストの正面裏側には、ボタンで開閉するタブが付いています。
用途は、なんでしょう?
ふくらはぎの内側にはポケットが。
右足のポケットにはマチが付いていますが、左足にはありません。
足首にはジッパーがあって、裾を拡げることができます。
臀部には丸い補強生地が。
背中にはアクションプリーツがあります。
襟の裏側にはチンストラップがあって、ボタンを留めることにより、襟を立てることができます。
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3 その特徴とは?
生地は、アメリカ軍のK–2Bなどと同じコットンのギャバジンで、色調はフランス独特のダークグリーンです。
滑らかで肌触りが良いですよ。
デザインは、他国のフライトジャケットに比べて、ポケットが少ないですね。
胸、ふくらはぎに左右2個ずつの合計4個です。
そのうち、ふくらはぎのポケットは、なんと足の内側にありますよ。
何か利点があるのでしょうか?
例えば戦闘機。
足と足の間には操縦桿があるので、ポケットは外側が良いと思うのですが…。
(まさか、ミラージュはサイド・スティック?…そんな訳ないですよね!)
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、高いレベルで仕立てられています。
4 フランス空軍パイロットスーツ(コットンタイプ)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1970年代
・製造場所 フランス
・契約会社 フランス
・製造会社 〃
・材 質 コットン
・表記サイズ 92C
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約144センチ
肩幅 約50センチ
身幅 約57センチ
袖丈 約52センチ
ウエスト 約48センチ
股下 約66センチ
裾幅 約15センチ
・状 態 中古上品
(一部破損あり。)
・官民区分 官給品
・入手場所 ヤフオク
・入手難易度 2(やや困難)
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5 フランス空軍パイロットスーツ(コットンタイプ)まとめ
実際にこのパイロットスーツを着て、ツーリングに行きました。
真夏でしたが通気性は抜群で、ノーメックス系のように汗が残る感じではありませんでしたよ。
(戦車兵用のカバーオールより薄いので快適です。でも事故は怖いので各種プロテクターが必要ですね。)
ただ、ふくらはぎのポケットは予想通り使い辛かったですね。
バイクに跨っている状態では、使用不可でした。
一方胸ポケットは、やはり重量物を入れると身体に当たって違和感がありますね。
でも、アメリカ軍によくある斜めのポケットより使い易かったですよ。
ただ、さらに使い勝手を向上させるなら、ベスト類が必要なようです。
さて、このパイロットスーツですが、現在は難燃繊維のモデルに変更されています。
ですので、現在でも時々日本に入荷しているようですね。
サイズは大きい物が主体ですが、腕まくり、裾まくりして着用する女性にも似合いますよ!
トイレが少々不便ですが、夏なら問題は少ないですね。
用途は、サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、登山、キャンプなど使えそうです。
(念のために迷彩スモックも準備すれば完璧でしょう。)
購入する場合は、破損や修理の有無を確認して、なるべく良品を購入しましょう!
識別点は、胸ポケットの垂直ジッパーです!
今回は、フランス軍のダークグリーンコットン製パイロットスーツを分析しました。
次回は、フランスつながりで、空挺部隊の迷彩服を分析します。
お楽しみに!
(20211012)
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参考:各国のパイロットスーツに関する記事はこちらです。
フランス軍各種フライトジャケットはこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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