今回は、1980年代のフランス軍戦闘ジャケットを分析します。
M64以降のデザインを乙集していますね。
どこかで見た服だ…と思った方は、もしかしてサッカーファンですか?
中古品ですが、程度は良好です!
目次
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1 フランス陸軍戦闘ジャケット(F2)とは?
第二次大戦後フランスは、アメリカ軍のM43フィールドジャケットを参考に開発したM47ジャケットを採用していました。
フランス軍M47ジャケットの記事はこちらです。⬇︎
しかし、国内で軍が関係した革命騒ぎがあったりして、フランス政府は軍を一新する必要に迫られました。
そんな状況の中、1960年代に開発されたのが、M64と呼ばれる戦闘服です。
以降、細部を改良したF1戦闘服を採用。
その後継として新たに採用されたのが、今回のモデルであるF2戦闘服になります。
より軽量に、そして使い易くしたデザインが特徴ですね!
さてさて、それはどんな戦闘なのでしょうか?
早速、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
背面
前面裏側
この布は?
スカーフのように胸の前に付けます。
防寒対策でしょうか?
タグ
NATOサイズも記載されていますね。
襟にはチンストラップはありません。
エポレットは若干のテーパー付き。
ボタンで開閉。
袖はダットファスナーで開閉・調整
胸のスラッシュポケット
左右にあってジッパーで開閉
腰のパッチポケット
2個のダットファスナーで開閉
裾の左右にはゴムを内蔵
ダットファスナー
表側の防反射処理と裏側の刻印
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3 その特徴とは?
生地は、やや厚いコットンサテンですが、ゴワゴワ感はありません。
カラーは、グレイに近いODで、フランス軍独特のものですね。
デザインは、M64で確立された胸にバーチカルなスラッシュポケット×2、腰にパッチポケット×2で、以降の型にも継承されました。
勿論、今回のモデルも引き継いでいますよ。
しかしF1からは、袖や腰ポケットの開閉は、全てダットファスナーに変更されていますね。
胸上部内側には、スカーフのような三角布が予め縫い付けられていて、ボタンで逆サイドに留めるようになっています。
第二次大戦中のアメリカ軍HBTジャケットやウールシャツでは「ガスフラップ」という名称で呼ばれていました。
これは、通常のボタンによる前合わせでは、毒ガスが侵入してくるので、それを防ぐ目的で設置されました。
でもフランス軍は防寒目的(?)のようですね。
全体的な縫製は、丁寧かつ正確で、さすがフランス製…といったところですね。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1987年
製造場所 フランス
契約会社 フランス
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 96M
(日本人のM)
各部のサイズ(平置)
着丈 約71cm
肩幅 約44cm
身幅 約52cm
袖丈 約60cm
状 態 中古並品
官民区分 官給品
入手場所 愛知県の専門店
入手難易度 1(容易)
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5 まとめ
今回のモデルは、元サッカー日本代表の中田英寿選手が、成田空港へ着いた時に着用していたジャケットです。
(いつだったかは忘れました。でもすぐこのジャケットだとわかりましたよ。)
覚えてらっしゃる方、いらっしゃいますか?
それはともかく、フランス軍は1960年代から、胸のスラッシュポケットを採用しています。
このポケットはその構造上、かさばる物を入れたら胸に圧迫感や違和感を残して不快です。
そのため、見た目はスタイリッシュですが、実用的ではないな…なんて思っていました。
しかし、昨今はボディアーマー(防弾、防破片ベスト)やチェストリグ(ベスト型の装備入れ)を装備することが多いですね。
その場合、通常のパッチポケットは全部使えなくなる上、ポケットの内容物が簡単に取れません。
その点スラッシュポケットなら、手を差し込むだけでなんとかなりそうです。
まさか、あのフランスが今日の装備体系を予想していたとは思えませんが、なかなかのものですよ。
ところで市中に出回っているこのジャケットは、圧倒的に細いサイズのものが多いです。
また表記サイズより、僅かながらタイトな仕立てになっているようですね。
私のようなメタボ中年は、自分に合うサイズを探すのが大変です。
購入する場合は、よく状態を確認しましょう。
(フランス軍は、かなり使用して払い下げる場合が多く、破損しているものがありますので。)
このモデルの後、フランスは再度迷彩服を採用し、戦闘服も若干のモデルチェンジを行います。
ですが、その話はまたいつか…。
今回は、フランスの伝統的なデザインながら近代化した戦闘ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20240621更新)
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参考:近年の他のフランス陸軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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