こんにちは!
今回は、ポルトガル軍の迷彩スモックを分析します。
以前、あまり程度の良くないモデルを分析しましたが、今回はデッドストックですよ!
(とても美しいです。)
目次
- 1 ポルトガル陸軍空挺迷彩スモック(初期型その2)とは?
- 2 ポルトガル陸軍空挺迷彩スモック(初期型その2)の全体及び細部写真
- 3 ポルトガル陸軍空挺迷彩スモック(初期型その2)の特徴とは?
- 4 ポルトガル陸軍空挺迷彩スモック(初期型その2)の製造とサイズのデータ
- 5 ポルトガル陸軍空挺迷彩スモック(初期型その2)まとめ
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1 ポルトガル陸軍空挺迷彩スモック(初期型その2)とは?
かつての大航海時代は、スペインと並び世界中で残虐非道の限りを尽くし、巨大な富を得るなど栄華を極めたポルトガル。
しかし、その後に勢力を強めたイギリスやアメリカに追い越されて、スペイン同様歴史の表舞台から去って行きましたね。
日本にも来て、なんとかポルトガルの植民地にしよう画策しました。
でも、高い文明を誇った日本に手も足も出ず、計画が頓挫してしまいました。
無理もないです。
未開人と見下していた日本人に鉄砲を売りつけ大儲け。
もっと売ってやろうと数年後再来日すると、ポルトガル製より性能の良い鉄砲が日本全国に出回っていたのですから。
また、当時ヨーロッパ全土の鉄砲より日本一国の鉄砲の数が多かったというのは、あまりにも有名な話ですよね。
南米やアフリカとは全く違った人種に、大いに困惑したようです。
(逆に当時の日本人が、いかに優れていたかがよくわかりますね。)
そんな落ちぶれた(?)ポルトガルですが、軍隊は精強で有名です。
不思議なことにポルトガルの軍装は、隣国スペインより何故かフランスの影響を受けているようですね。
今回のモデルも、迷彩パターンはフランス軍のリザード迷彩を彷彿させるものです。
さて、どんな迷彩スモックなのでしょうか?
早速、確認していきましょう!
(2回目ですが…。)
2 ポルトガル陸軍空挺迷彩スモック(初期型その2)の全体及び細部写真
前面
デッドストックなので色調が鮮やかです。
まるで昨日製造されたような印象です。
背面
前面裏側
内ポケットも迷彩生地です。
別生地のモデルもありますね。
製造時期や場所で違うのでしょうか?
背面裏側
エポレットと肩の補強生地
胸ポケット
ボタンで開閉
でもボタンループはポケットフラップ独立しています。
少々面倒臭い?
腰ポケット
こちらもボタンで開閉
左肩エポレットの下には、対の小さなエポレットが!
やはり用途がわかりませんね。
袖口はボタンで開閉
肘の補強生地
螺旋状に縫われているのかと思ったら、袖のパーツ毎に縫い付けられていました!
内ポケット
ボタンで開閉
ウエストと裾のドローコード
コットンの紐です。
輸出業者による(と思われる)材質と製造国のスタンプ。
良心的?
タグの表裏
内側の袖付け根は、別生地で補強されています。
ヨーロッパには多い処理ですね。
専用フード左右側面
今回は、奇跡的にフードが付属していました。
スモックと全く同じ時期に製造されたようです。
フード裏側
フードにも業者のスタンプあり。
フード装着例
襟裏のボタンで装着します。
フードのドローコード
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3 ポルトガル陸軍空挺迷彩スモック(初期型その2)の特徴とは?
まず迷彩ですが、ライトグリーン(イメージは明灰緑色)にレッドブラウンとグリーンを用いて、刷毛で荒々しく塗ったようなパターンを描いています。
グリーンとレッドブラウンの重なる箇所は、マホガニーブラウンになっていて、都合4色の迷彩に見えます。
パターンは確かにフランス軍のリザード迷彩に似ていますが、ストロークが短いのと、直角に交わる箇所が多いところが相違点ですね。
生地は薄いですがヘリンボーン(ニシンの骨織:杉綾織)で頑丈そうです。
使用や洗濯で、独特の風合いになるのが特徴です。
デザインは、アメリカ軍M43フィールドジャケットのような4ポケットですが、ライニングはなく、襟はスタンドカラーです。
また、ライナー用のボタンやジッパーもありません。
あまり防寒を意識していない造りですね。
4 ポルトガル陸軍空挺迷彩スモック(初期型その2)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1960年代
・製造場所 ポルトガル
・契約会社 ポルトガル
・製造会社 〃
・材質 コットン
ナイロン
・表記サイズ O
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約75センチ
肩幅 約49センチ
身幅 約63センチ
袖丈 約63センチ
・状態 中古上品
・官民区分 官給品
・入手場所 兵庫県の専門店
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5 ポルトガル陸軍空挺迷彩スモック(初期型その2)まとめ
今回のモデルは、予めスモックの材質とポルトガル製を示す英語表記のスタンプが押されてありました。
おそらくその昔、新しいモデルの採用で今回のモデルは用途廃止となり、余剰品がデッドストックのまま業者に払い下げられたのでしょう。
業者が輸出する際、出自をあきらかにするために押したものだと思われます。
(変な所が真面目ですね。)
通常ポルトガル軍は、使い込んでボロボロにならないと払い下げないので、デッドストック入手は幸運でした。
(しかも大きいサイズでした。これは少ないですよ!)
さて、今回のモデルですが、迷彩は日本のフィールドでも効果が高そうですね。
サバイバルゲームは言うに及ばず、メリハリの効いた細かい迷彩なので野鳥観測や狩猟にもピッタリです。
(中期型より、迷彩効果が高いかもしれませんね。)
でも見かけるのものは、残念ながら比較的小さいサイズが多いです。
大きいサイズで程度の良いものを見つけたら、即購入しておきましょう!
(理由はもうお判りですよね?)
私は、私でも履けるサイズのトラウザース(デッドストック)を探します!
今回は、ポルトガル軍のデッドストックリザード迷彩スモックを分析しました。
次回は、この時期には嬉しい、アメリカ軍のトラウザースを分析します。
お楽しみに!
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参考:同時期のフランス軍リザード迷彩服はこちらです。⬇︎
他のポルトガル迷彩服はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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