今回は、2000年代の韓国陸軍砂漠用迷彩フィールドジャケットを分析します。
ちょっと前の製品ですね。
各種洋菓子のようなカラーが特徴です。
実際にPKO(国連平和維持活動)などで使用されたものらしいですが、程度は良好ですよ。
目次
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1 韓国陸軍砂漠用迷彩フィールドジャケット(デザートリーフパターン)とは?
長くコレクションを続けていると、どうしても自分に合わないと思う迷彩服に出会すことがあります。
何ていうか、生理的に合わないというか、嫌悪感を催すというか、気持ち悪いというか…。
(その国や国民とは関係なく、配色や迷彩パターンとかの話です。)
筆舌に尽くしがたいですが、どこか「変」なのです。
例えば、オランダ陸軍特殊部隊熱帯用迷彩ユニフォームとかクウェート陸軍迷彩ユニフォーム
…種類は多くないのですが…。
今回のモデルも、何か引っ掛かるところがありましたが、何故か購入してしまいました。
きっと珍しいの興味というか怖いもの見たさだったのだろうと思います。
最近国連のPKO活動にも積極的に参加している韓国軍ですが、今回のモデルも乾燥地帯向けに造られたもののようです。
やはり今ひとつ気分の乗らない、あるいはときめきのないモデルでした。
さてさて、それはどんな迷彩ジャケットなのでしょうか?
今回は韓国軍装備マニアのみならず、迷彩服コレクション初心者のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面
全体的なデザインは、アメリカ軍のM51フィールドジャケットですね。
背面
キャラメルブラウンが少々しつこい気がします。
何処を想定して作られたのでしょうね?
前面裏側
裏側のほぼ全面にライニングがあります。
ライナーは装着できないようです。
背面裏側
前合わせはジッパーと ダットファスナー。
タグ
2006年度契約品です。
エポレットは僅かにテーパーの付いたクサビ型。
ダットファスナーで開閉。
右胸のネイムタグ
胸ポケット
ダットファスナーで開閉。
腰ポケット
こちら ダットファスナーで開閉。
袖
緩いテーパー付き。
袖口はマチ付き。
ダットファスナーで開閉・調整
背中にはアクションプリーツが。
この辺りはアメリカ軍M65フィールドジャケットのデザインですね。
ジッパーはブラスで無刻印
襟付近は開襟を考慮した独特のデザインです。
ウエストのドローコード
コードの出口はボタンホールタイプ。
裾のドローコード
国籍パッチ
「SOUTH」が抜けていますね。
迷彩パターン
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3 その特徴とは?
迷彩はアイボリーの生地に、タン、キャラメルブラウン、ダークブラウンの4色で、細い雲型を描いています。
アメリカ軍のリーフパターンに似ていますが、どうやら韓国軍オリジナルリーフパターン(またはウッドランドパターン)に似ています。
迷彩比較
通常の迷彩パターン
でも、共通するパターンはありませんね。
どうやら砂漠専用のパターンのようです。
既存の迷彩パターンの色調を変えて砂漠用にする手法は、他の国も見られる手法ですが、さすがは韓国。
ただ、おそらく最も効果のあるカラーを知らないまま、軽く考えてそれらしい色調やパターンを決定したように思えます。
(私見)
生地は、一般的なサテンですが、おそらくコットンとポリエステルの混紡で、軽量ですよ。
ライニングはポプリンのようですが、こちらも混紡だと思われます。
デザインはアメリカ軍のM51フィールドジャケットを踏襲したもので。普通襟、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット×2で前合わせもジッパーと ダットファスナーですね。
(もしかして韓国軍内には、戦闘服に関する意識が朝鮮戦争で停止していたのかもしれませんね。)
全体的な縫製は、可もなく不可もなくといった、韓国スタンダード仕立てです。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 2006年
製造場所 韓国
契約会社 韓国
製造会社 〃
材 質 コットン
ポリエステル
表記サイズ M95
(日本人のL)
各部のサイズ(平置)
着丈 約80cm
肩幅 約49cm
身幅 約61cm
袖丈 約58cm
状 態 中古極上品
官民区分 官給品
入手場所 東京のイベント
入手難易度 2(やや困難)
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5 まとめ
今回のモデルを撮影で久しぶりに出してみました。
最初は違和感だらけでしたが、撮影中に段々目が慣れてきましたよ。
(最初見た時は、あまりにもスイーツ的な色調で、衝撃を受けてました。)
心に引っ掛かった理由は、おそらく何も考えずに、既存の迷彩とよく似たパターンを砂漠のような色調で再現した「お気軽・お手軽迷彩」だったからなのでは…と思いました。
その国の迷彩服を見ていると、開発に携わった人の気持ちがわかる場合があります。
自国の兵士が戦場から無事に帰ってこられるように…という想いは、その迷彩パターンやデザインから伝わってきますね。
でも今回のモデルは、それが全く感じられませんでした。
また、この迷彩服の開発経緯はわかりません。
或いは韓国が誇るコンピューターを用いて解析した結果の迷彩なのかもしれませんが、かなりの違和感を感じますね。
ぜひ現地(?)で効果を確認したい迷彩です。
1着のフィールドジャケットとしてみれば、アメリカ軍のM51フィールドジャケットのコピーなので、使用上は特に問題は無さそうです。
今回のモデルは、製造数が少ないのか、あまり見掛けません。
でも敢えて購入する程のものでも無さそうですね。
迷彩のサンプルとしては、同じ迷彩生地で製造されたシャツやトラウザースがありますので、そちらを入手したら安価に済みそうです。
せっかくなので、私はシャツやトラウザーズも入手してみますね。
今回は、珍しい韓国軍の砂漠用迷彩ジャケットを分析しました。
いやー軍装品って、本当に面白いですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20241123更新)
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参考:他の韓国軍装備はこちらです。⬇︎
韓国軍が朝鮮戦争で使用した迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
韓国軍がベトナム戦争時に使用した迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
韓国が民主化を阻止した光州事件時に使用した迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
他の韓国軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の砂漠用迷彩服に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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