こんにちは!
今回は、アメリカ海軍が2番目に採用(諸説あり)した難燃繊維製パイロットスーツを分析します。
一部に紫外線による褪色がありますが、アメリカ軍難燃繊維製衣類の宿命ともいえるものです。
(あなたのコレクションの参考になれば嬉しいです。)
アメリカ海軍物としては不人気なモデルですよ!
目次
- 1 アメリカ海軍パイロットスーツFRP–1とは?
- 2 アメリカ海軍パイロットスーツFRP–1の全体及び細部写真
- 3 アメリカ海軍パイロットスーツFRP–1の特徴とは?
- 4 アメリカ海軍パイロットスーツFRP–1の製造とサイズのデータ
- 5 アメリカ海軍パイロットスーツFRP–1まとめ
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1 アメリカ海軍パイロットスーツFRP–1とは?
航空機が発明されてから、機上で発生する火災は、機体とパイロットにとって最も避けたい事象でした。
特に航空機の性能が劇的に向上した第二次大戦以降の軍用機は、対空火器や対空ミサイルの発達で、問題はより深刻になってきます。
各国とも機体の防火機能を充実させるとともに、パイロットの装備も防火対策が講じられるようになりましたね。
アメリカ軍も第二次大戦以降、難燃性の各種装備を開発していましたが、実際に装備されるのは1970年代のベトナム戦争中でした。
折しもベトナムでは、ソ連製の優秀な地対空ミサイルによるアメリカ軍機の被害が続出していて、早急な開発と支給が求められていました。
その回答が、空軍では有名なCWU–27P、そして海軍では今回のモデルの前身であるFRP–4でした。
両者は、一見似たパイロットスーツですが、細部は大きく違いますね。
さてさて、どんなパイロットスーツなのでしょうか?
パイロット装備マニアのみならず、軍用機ファンまたは軍用機モデラーのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 アメリカ海軍パイロットスーツFRP–1の全体及び細部写真
全体前面
空軍CWU–27Pのセージグリーンではなく、オリーブグリーンの生地です。
一見ジッパー本体が見えないデザインですね。
前面上半身
前面下半身
全体背面
背面上半身
背面下半身
前面上半身裏側
前面下半身裏側
背面上半身裏側
背面下半身裏側
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1972年度契約品です。
襟周り
チンストラップ(マジックテープ)のせいでキレイな襟の形が出せません。
首から胸の前あたりにかけて茶色く変色しているのがわかるでしょうか?
一応襟はチンストラップで立てることができます。
でも本当にマジックテープ一枚のチンストラップって…。
胸ポケット
ジッパーはポケットフラップの中にあります。
どうやら、露出するジッパーで火傷をしないための配慮のようです。
脇の通気孔
刺繍で4個です。
特徴あるHBT(ヘリンボーンツイル)生地
ウエスト調整用タブ
マジックテープですが背中側はゴムになっています。
腰のスリット
右膝ポケット
水平に開くジッパーで開閉
内股に近いところに小ポケットあり。
ふくらはぎポケット
こちらも水平に開くジッパーで開閉
右足のみペンポケットあり。
左膝ポケット
こちらは垂直に開くジッパーで開閉
その左側には、ダットファスナーで開閉するナイフポケット
袖にはいつものシガレットポケット
(勿論ペンポケット付き)
袖口はマジックテープで開閉
背中にはアクションプリーツがあります。
裾足首にはジッパーはなくマジックテープとドローコードで調整します。
でもマジックテープは、場当たり的な取り付け方法
(使い方がよくわかりませんね。)
メインジッパーに刻印はありませんが…
その他のジッパーには「SCOVILL」社の「GRIPPAER」の刻印が。
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3 アメリカ海軍パイロットスーツFRP–1の特徴とは?
生地はOG(オリーブグリーン)の薄いヘリンボーンツイルで、夏用だけあって通気性は抜群です。
逆に少し心配になるくらい
デザインは、前作のコットン製海軍パイロットスーツを原型とし、一部空軍のK–2Bのデザイン(内股のナイフポケットなど)を採用しています。
胸ポケット、腰スリット、膝ポケット、ふくらはぎポケットを基本に、膝ポケットの内側にナイフポケットと小さなポケットが設けられています。
各ポケットやスリットのジッパーが素肌に触れないよう、表側にはフラップが設けられています。
背中にはアクションプリーツがありますが、ゴム等でテンションを確保しているものではありません。
全体的には、コットン製のパイロットスーツより軽量で、パイロットの負担は減っているようです。
4 アメリカ海軍パイロットスーツFRP–1の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1972年
・製造場所 アメリカ
・契約会社 アメリカ
・製造会社 〃
・材質 ポリアミド
(難燃繊維)
・表記サイズ 40R
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約157センチ
肩幅 約52センチ
身幅 約59センチ
袖丈 約55センチ
ウエスト 約49センチ
股下 約71センチ
裾幅 約23センチ
・状態 中古上品
・官民区分 官給品
・入手場所 ヤフオク
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5 アメリカ海軍パイロットスーツFRP–1まとめ
今回のモデルの前に採用されたFRP–4というモデルもありましたが、最終的には海軍も空軍のCWU–27Pを採用し、FRPシリーズは第一線から姿を消しました。
何故でしょうね?
実際にこのパイロットスーツを着用してみると、まずポケットなどのフラップが邪魔で、ポケットが使い難いですね。
(ジッパーがフラップを噛み込んだりします。)
また、襟のチンストラップや足首のマジックテープも扱いづらいですね。
正確な理由は不明ですが、こうやって使ってみると、必要と思われる装備が実はオーバースペックだった…のかもしれません。
また足首にジッパーがないのも、靴を履いたままの迅速なスーツの着脱に支障をきたしたかもしれませんね。
今回のFRP系モデルは、パイロットのみならず後のマニアにも不人気です。
しかし、だからこそ小数生産ながら現在でもデッドストックが出てきたりするので驚くことがあります。
CWU–27Pが簡単に入手できる現在、確かに存在価値はあまりないように思います。
しかし、ベトナム戦争のアメリカ海軍パイロットを再現する上では必要不可欠なモデルですね。
アメリカ海軍マニアやベトナム戦争を再現するヒストリカルゲーマーは必ず入手するべきモデルだと思います。
今ならまだ間に合いますよ!
(入手したら日光や蛍光灯に当てないように大切に保管しましょう!)
今回は、アメリカ海軍初の難燃繊維製パイロットスーツを分析しました。
次回は、アメリカつながりで、アメリカ軍フライトジャケットを分析します。
お楽しみに!
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参考:他のアメリカ海軍の装備品はこちらです。⬇︎
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出勤途中に、とある民家の門前でキレイなお花が咲いていました。
なんか嬉しそうに咲いていますね😍
私も嬉しくなってきました!(単純!)
今夜も仕事頑張れそうです!
読んでいただき、ありがとうございました。
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