今回は、1940年代のドイツ武装親衛隊迷彩スモックを分析します。
勿論モデル品です!😅
(当時の官給品デッドストックが欲しいです!)
アメリカ製ですが、とてもよくできていますね。
それには訳がありました!
あまり使用感のない極上品ですよ!
目次
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1 ドイツ武装親衛隊リバーシブル迷彩スモック(アメリカ製モデル品①)とは?
諸説ありますが、1931年にドイツ国防軍が迷彩のツェルトバーン(テント)兼ポンチョを採用したとされています。
これが歴史上初めて開発・量産された個人用の迷彩衣類でしたね。
これに遅れること5年の1936年(昭和11年)に武装親衛隊で迷彩スモックが支給され始めました。
こちらは簡易的ながら完全な衣類でしたね。
(原型は農作業時に着用する野良着だとか?)
じつは第二次大戦までは、多くの国が制服(サービスドレス)で戦闘をしていました。
しかし小火器や照準眼鏡(スコープ)の性能が向上し、肉眼で目視不可能な距離からスナイピング可能になると、階級章や記章類がむき出しの制服では、文字通り敵兵の「カモ」になる状況でした。
そこで考案されたのは、とにかくそんな兵士を目立たなくするということです。
その方策は、
- アメリカ軍式:戦闘専用服の開発(制服を戦闘に使用しない方法)
- イギリス軍式:制服、記章、階級章を比較的目立たない色に変更する方法。
- ドイツ軍型:制服の上に着用する簡易迷彩衣類の開発
に分かれていました。
そうです!
ドイツ武装親衛隊の迷彩スモックには、派手な記章類を覆い隠す目的があったのですね。
今回のモデルは、その武装親衛隊スモックの中でも「Ⅲ型」と呼ばれるもののモデル品です。
大阪の専門店で購入したものですが、店員さん曰く「戦時中ドイツで武装親衛隊のスモックを製造していた人が、戦後アメリカに移住して、そっくりそのまま再現した究極のモデル品」…とのことでした。
さてさて、それはどんな迷彩スモックなのでしょうか?
今回はドイツ武装親衛隊マニアのみならず、日本のフィールドでも効果的な迷彩服をお探しのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
春夏側前面
背面
秋冬側前面
背面
前合わせは本来コットンの丸紐ですが、今回のモデルはブラックの平紐でした。
脇の通気孔
ウエストにはゴムを内臓
全周にあります。
腰ポケット
ボタンで開閉
ボタンは制服用のレプリカボタン
(表面の反射防止加工に注意)
肩、背中の偽装用ループ
袖口はゴムを内臓 ヨーロッパによく見られる野良着に多いですね。
袖口は、春夏側が秋冬面に回り込んでいます。
裾も秋冬側に春夏側が回り込んでいます。
ポケット内側生地
フィールドグレイのHBT生地
前合わせ裏側
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3 その特徴とは?
迷彩は、ホワイトの生地に春夏側がブラウン、濃淡2色のグリーン、ブラックグリーンで。
秋冬側は、ブラウン、濃淡2色のオレンジブラウン、チャコールブラウンで斑点、葉、雲型を描いています。
パターンはとても複雑かつ、生地が薄くそれぞれの面が裏側に透けて(滲んで?)いるので、パターンの複雑化に拍車をかけていますね。
当時のドイツ武装親衛隊迷彩スモックには、パターンが多数あって、中には木々の葉や花を模したものも存在します。
伝説のミリタリー雑誌「PXマガジン」での分類では、今回のモデルはFパターンになるのでしょうか?
生地はコットンの平織で、薄く防風・防寒性能は低いです。
これは、元々ウールの制服の上に着用する、迷彩目的の簡易衣料品だからですね。
全体的な縫製は少々雑ですが、逆に雰囲気は抜群です。
前合わせの紐さえ交換すれば、もっと官給品に近くなりそうですよ。
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1980年代
製造場所 アメリカ
契約会社 アメリカ
製造会社 〃
材 質 コットン
表記サイズ 不明
各部のサイズ(平置)
着丈 約85cm
肩幅 約54cm
身幅 約72cm
袖丈 約68cm
状 態 中古極上品
官民区分 民生品
入手方法 大阪の専門店
入手難易度 3(困難)
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1939-45 武装親衛隊 クリスビショップ/鈴木晃 月島ふみ リイド社 2008年初版 (B-889)
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5 まとめ
凄い迷彩パターンですね!
世界初の量産迷彩服にしてこの迷彩パターン!
例えるなら、独り立ちした大工さんが初仕事で国宝級の建物を建てるようなものでしょうか?
(なんでもこの迷彩パターンの開発には、学者先生を導入したそうですよ!)
良い迷彩、効果的な迷彩は、その迷彩そのものが何かを連想させると言われています。
今回のモデルを見て、春夏面では森や草原を、秋冬面では枯葉を連想しましたよ。
とても美しい迷彩ですね。
素晴らしいです。
勿論、日本のフィールドでも充分に使用可能です。
モデル品なのでガンガン使えるのが魅力ですね。
サバイバルゲーム、狩猟、野鳥観測、キャンプでのかくれんぼ等々、夢が拡がります。
(ただし、そのデザインと迷彩パターン故、シティユースでのファッションとしては難しく、コーディネートは超上級者向けのようです。)
ただしフィールドで使用する場合は、くれぐれも注意しましょう!
おそらく猟師さんには見えないと思いますから。
(誤射されますよ!)
ところが今回のモデルのようなアメリカ製モデル品は、現在とても高価になってしまいました。
(当時の官給品に比べると激安なのですが…。)
探しているあなたは、大戦中のドイツ物に強いショップか、オークションを当たってみましょう!
同様のモデル品は、他に何種類か販売されているので、違うパターンを集めてみるのも面白いかもしれませんね。
また、最近では中国共産党製のモデル品も多数出回っていますが、再現度や品質ではやや劣りますが安価なのが助かりますね。
あなたのシチュエーションに応じて購入を決定しましょう!
そうそう、着用時にはくれぐれも悪用厳禁でお願いします!
今回は、モデル品とはいえ、素晴らしいドイツの迷彩服を分析しました。
いやー、軍装品って本当に素晴らしいですね!
それでは、また次回をお楽しみに!
(20241124更新)
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参考:他の武装親衛隊迷彩スモックに関する記事はこちらです。⬇︎
他の武装親衛隊迷彩装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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