今回は、1960年代の航空自衛隊雑のうを分析します。
かなりの航空自衛隊マニアでも、知っている人が少ないというレア・アイテムです。
ある意味、伝統的なデザインですね。
残念ポイントもありますが、時代を考えると極上品ですよ!
目次
- 1 航空自衛隊初期型雑のう(旧軍タイプ・1963年)とは?
- 2 航空自衛隊初期型雑のう(旧軍タイプ・1963年)の全体及び細部写真
- 3 航空自衛隊初期型雑のう(旧軍タイプ・1963年)の特徴とは?
- 4 航空自衛隊初期型雑のう(旧軍タイプ・1963年)の製造とサイズのデータ
- 5 航空自衛隊初期型雑のう(旧軍タイプ・1963年)まとめ
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1 航空自衛隊初期型雑のう(旧軍タイプ・1963年)とは?
古今東西の各国軍兵士には、基本的な装備として衣類の他に、
・サスペンダー
・ピストルベルト(ウェブベルト:弾帯)
・マガジンパウチ(弾のう:弾入れ)
・バックパック(ハバーザック、リュックサック:背のう)
・イントレンチングツール(携帯エンピ:折り畳みスコップ)&ケース
などが支給されます。
(平均的な兵士の場合です。)
兵士はこれらのベルト類とバッグ類を組み合わせて、戦闘に必要な物や私物を入れて戦場を移動したり、戦闘します。
ただし、フル装備で戦闘することは稀で、通常はもっと軽装で戦闘に臨むことが多いようですね。
その際に使用されるのが、バックパックほどの容量はないものの、ある程度の容量を持ちフックやストラップで身体に装着できる小型バッグでした。
日本では「雑のう」(海外ではヒップバッグ、バッドパック…下品ですがアスパックとも)と呼ばれていますね。
勿論、現在の自衛隊員(主に陸上自衛隊員)も同じような装備が支給されていますよ。
今回のモデルは、その昔航空自衛隊が支給した官給品雑のうです。
自衛隊の雑のうというと、帆布で金属ファスナー付き2本のストラップで蓋が開閉するモデルが有名ですね。
でも、今回のモデルは旧軍のデザインをより新しい素材に替えて製造した、自衛隊オリジナルの雑のうになります。
(おそらく陸上自衛隊にもあったのでは?)
一種のショルダーバッグでもあり、手軽に使用できることから、演習や作業でも重宝されたそうですよ!
さてさて、それはどんな雑のうなのでしょうか?
今回は、航空自衛隊マニアのみならず、現役航空自衛隊員のあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 航空自衛隊初期型雑のう(旧軍タイプ・1963年)の全体及び細部写真
雑のう本体全体形
基本、四角い蓋付きバッグです。
少ししか写っていませんが、ショルダーストラップもあります。
左側面
右側面
下面
表面
ショルダーストラップは、バックルで長さを任意に調整できます。
裏面
表蓋を開けたところ
タグ
1963年度契約品です。
表蓋裏側にある航空自衛隊スタンプ
ストラップのバックル等はなく、ループにストラップを結びつけて蓋を留めます。
とてもシンプルですね。
ストラップは、本来3本あるのですが、中央のストラップ(◯部分)は切り取られていました。😞
中央ストラップは、内容物の抑えが目的ですね。
中は大小二つのコンパートメントに分かれています。
側面には金属製のホックとループがあります。
内容物が少ない場合は、ホックを閉じておきます。
背面のフック
雑のう生地と同じタブにリベット留め。
ショルダーストラップを使用しなくても、このフックでピストルベルト(弾帯)などに引っ掛けることができます。
ショルダーストラップ付け根
しっかり縫製されています。
ストラップは丈夫なヘリンボーン
バックルは金属製
表蓋用のストラップは端末処理がされていて、かつ解れ防止の塗料(?)が塗られています。
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3 航空自衛隊初期型雑のう(旧軍タイプ・1963年)の特徴とは?
雑のう本体は、麻にビニロンをコーティングしてあり、防水機能があります。
一方、ショルダーストラップは麻のHBT(ヘリンボーンツイル)で軽く丈夫です。
カラーは、後の64式小銃などのマガジンパウチより緑味が強いタイプで、 どちらかというとヨーロッパ系の装備に多いカラーですね。
デザインは旧日本軍の雑のうとほとんど同じです。
蓋付きのシンプルなバッグタイプですが、容量に応じて開口部を調整できるよう、左右にホックがありますよ。
(何気に便利な装備かも?)
蓋はストラップで取り付けますが、バックルやロックはなく、ループに結びつけるタイプです。
(ユーザーの「結びの技術」が問われる、難しい装備ですね。)
またショルダーストラップの他に雑のう上面にフックがあって、ベルトなどに引っ掛けることができます。
内部は二つのコンパートメントに分かれていて、書類や比較的重いものも同時に、そして比較的安全に収納できますよ。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、高い技術で製造されていますね。
さすが日本製です。
4 航空自衛隊初期型雑のう(旧軍タイプ・1963年)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1963年
・製造場所 日本
・契約会社 日本
・製造会社 〃
・材 質 麻
ビニロン
・各部のサイズ 縦 約25センチ
横 約30センチ
奥行 約13センチ
ショルダーストラップ 約73〜141センチ
・状態 中古極上品
・官民区分 官給品
・入手場所 東京の骨董市
・入手難易度 5(まず無理)
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5 航空自衛隊初期型雑のう(旧軍タイプ・1963年)まとめ
戦後、アメリカ空軍の指導を受けて創設された航空自衛隊ですが、終戦から20年以上経た時期でも、旧軍と同じデザインの装備を支給していたことが驚きですね。
逆に全てアメリカ軍の供与品や そのコピーではなく、旧軍からの伝統的な装備をさらに発達させていたことに、日本人の誇りを感じました。
しかも、今回のモデルは 1963年物(私と同級生!)なので、俄然親近感が湧いてきますね。
ただ1980年代には、すでに後期型の雑のうが航空自衛隊の教育隊にもあったので、もしかしたら1960年代前半には官給品を外れたのかもしれませんね。
(詳細は相変わらず不明ですが…。)
今回の雑のうも、大切に後世へ伝えていきたいですね。
さて私事ながら、1960年代初頭の航空自衛隊装備としては、残すところ半長靴(編上靴ではありませんよ!)、八角帽(OD)、弾帯(カーキ)3点の入手待ちということになりました。
これからもゆっくり、のんびり…でも真剣に集めていきたいですね。
(まさにミリタリー考古学!)
今回は、おそらく誰も知らない航空自衛隊の古い雑のうを分析しました。
次回は、アメリカ軍のフィールドジャケットを分析します。
お楽しみに!
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参考:他の航空自衛隊装備品(モデル品を含む)はこちらです。⬇︎
✳︎ ✳︎ ✳︎
Twitterで見つけました。
ドッグフードを食す姿と、
— おびひろ動物園[公式] (@obihirozoo) 2021年4月13日
お腹いっぱいになった姿。#エゾタヌキ #今日のたぬき#raccoondog #モユクカムイ pic.twitter.com/zNRDIquuzp
モフモフで可愛いですね💕
これは…まだ冬毛なのでしょうか?
いつか会いに行きたいです😍
読んでいただき、ありがとうございました。
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