今回は、1980年代の陸上自衛隊迷彩カバーオールを分析します。
１型迷彩（熊笹迷彩）時代のものですね。
PX品ですが、なかなか使える装備ですよ。
中古品ですが、程度は極上です！
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目次
１ 陸上自衛隊迷彩カバーオール（熊笹迷彩・PX品）とは？
1980年代の陸上自衛隊は、基本的に演習時は迷彩服を着用しなければいけないという規則がありました。
ところが、迷彩服といえば、迷彩服１型しか支給されていませんでしたね。
（これを矛盾と言います。）
そのため夏場はともかく、冬場の演習における防寒対策には、隊員の創意工夫が試される状況でした。
また演習場における車両整備などで着用するカバーオールも問題でした。
何故なら官給品はODカバーオールしかなかったからです。
そこでPX出入り業者が、気を効かしたのか、商機を見出したのかは不明ですが、迷彩のカバーオールが製造・販売されましたよ。
それが今回のモデルです。
一度だけ、陸上自衛隊上富良野駐屯地で、隊員が実際に着用しているのを見たことがあります。
（後姿だけでしたが、ヒップポケットのフラップをよく覚えています。）
まさか平成時代に入手できるとは思いませんでした。
なかなか凝ったデザインが魅力ですね。
さてさて、それはどんなカバーオールでしょうか？
今回は陸上自衛隊装備マニア…中でも熊笹ファンのあなたと一緒に、確認していきましょう！
２ 全体及び細部写真です！
上半身前面
下半身前面
上半身背面
迷彩生地は、官給品と同じ物ですね。
下半身背面
ちゃんとワンコとプテラノドンが居ますね。
上半身前面裏側
スラッシュポケットの内側きじはホワイトですが、小ポケットは迷彩生地です。
下半身前面裏側
上半身背面裏側
裁断を見ると、単に戦闘服上下をつなぎ合わせたインスタントカバーオールではないようです。
下半身背面裏側
左胸ポケット
フラップなし
右胸ポケット
フラップなし。
表面にジッパーで開閉するパッチポケットあり。
肩には補強用の当て布が。
旧南ベトナム軍の戦闘シャツみたいですね。
ウエストはダットファスナーで調整可能。
ここだけはアメリカ軍のパイロットスーツ（K–2Bなど）に似ています。
腰のスラントポケット
スラントポケットの上には、小さなスラッシュポケットが。
チノパンのコイン用ポケットみたいですね。
前合わせはジッパーのみ
上下から開閉できるダブルジッパー。
袖口はマチ付きでダットファスナーで開閉
フラップ付きヒップポケット
フラップの両端は縫い付けられています。
マチはありません。
タイトなポケットですね。
うなじのタグ
印字は消失😅
ジッパーは信頼の「YKK」
左胸ポケットの小ポケット
ジッパーで開閉
右腰ポケット上の小ポケット
こちらもジッパーで開閉
小部品入れでしょうか？
ダットファスナー裏側に判読不明な刻印が。
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３ その特徴とは？
迷彩生地は、官給品の迷彩生地ですね。
（ちゃんと、ワンコがいます！）
配色は、ライトグレイグリーンの生地にグリーン、ブラウン、ブラックに近いブラウンで雲や葉のようなパターンをプリントしています。
今回の迷彩
官給品１型迷彩生地の特徴的パターン
生地はコットンとビニロン混紡のツイルで、とても頑丈です。
デザインは、胸ポケット×3、腰スラントポケット×2、右腰小ポケット、ヒップポケット×2で、肩には補強生地、ウエストにはサイズ調整用のタブがあります。
ポケットの一部はオープンで、内容物の不時落下を全く考慮していません。
…かと思うと、ジッパー付きの小ポケットもあって不思議な作りになっていますよ。
お尻のポケットはポケットフラップがありますが、左右を縫い付けられていて開口部はとてもタイトです。
全体的な縫製は、正確かつ丁寧で、官給品となんら変わらない仕立てです。
さすが日本製ですね。
４ 製造とサイズのデータです！
製造・契約年度 1980年代
製造場所 日本
契約会社 日本
製造会社 〃
材 質 コットン
ビニロン
表記サイズ 不明
各部のサイズ（平置）
着丈 約151cm
肩幅 約48cm
身幅 約53cm
袖丈 約57cm
ウエスト 約42cm
股下 約68cm
裾幅 約22cm
状 態 中古良品
官民区分 官給品
入手方法 ヤフオク
入手難易度 4（極めて困難）
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５ まとめ
整備用と考えるなら、ポケットが多くて使いやすいカバーオールと言えます。
ベストなどと合わせると、サバイバルゲームにも使用可能かもしれませんね。
また小さなポケットが多いことから、バードウォッチングとかフィッシングにも向いています。
官給品ではありませんが、熊笹マニアの方は入手しておいても損はないですね。
ただし、このアイテムも平成以降見かけることはまずないですね。
でもPX品なので、あるいはどこかで売れ残っていり、オークションなどに、ひょっこり出てくるかもしれませんね。
奇跡を信じて待ちましょう！
私はOD単色のモデルを探してみたいと思います。
今回は、陸上自衛隊の希少な迷彩カバーオール（PX品）を分析しました。
いやー自衛隊装備品って、本当に素晴らしいですね！
それでは、また次回をお楽しみに。
（20241006更新）
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他の迷彩服1型（熊笹迷彩）の装備に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
（この記事は、2019年5月に掲載したものをリライトしました。）
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