今回は、1960年代と思われるオーストラリア陸軍AFVスーツを分析します。
しっかりした造りの寒候期用ですね。
デザインはイギリス軍の影響を大きく受けています。
使用感があり一部に破損もありますが、まだまだ着られますよ!
目次
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1 オーストラリア陸軍AFVスーツ(カバーオール・寒候期用)とは?
第一次世界大戦で初めて戦車を開発したイギリス軍。
そのせいでしょうか?
戦車兵などのAFV(アーマードファイティングビークル:装甲戦闘車両)用スーツや装備は、第二次大戦中から、かなり先進的なものを採用していました。
(戦車が先進的…だったかどうかは別にして…。)
その完成度の高さから戦後もイギリス植民地だった国や、その周辺国では「イギリス軍式デザイン」のAFVスーツを採用しましたよ。
今回のモデルは、かつてイギリス植民地であったオーストラリア軍が採用した古いAFVスーツになります。
僅かな簡略化がなされているとはいえ、基本的なデザインはほぼそのままイギリス軍AFVスーツを参考にしているのが面白い一品です。
さてさて、それはどんなAFVスーツなのでしょうか?
今回は、オーストラリア軍装備マニアのみならず、世界のAFVファンのあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 全体及び細部写真です!
前面全体
フロントは左右のダブルジッパーで、ウエストのベルトも付属しているのが特徴です。
前面上半身
前面下半身
背面全体
背面上半身
背面下半身
前面全体裏側
裏側のほぼ全面にウールのライニングがあります。
前面上半身裏側
前面下半身裏側
背面上半身裏側
背面下半身裏側
襟周りレイアウト
原型のイギリス軍モデルにあった左胸ポケット表面のペン用ポケットは省略されています。
襟はウールのライニング付き。
イギリス軍デニソンスモックのようですね。
襟裏には専用のフードを取り付けるためのダットファスナー(凸)あり。
襟裏にはチンストララップが2本。
肩にはハーネスあり。
襟は2本のチンストラップとダットファスナーで立てることができます。
前見頃のストームフラップはボタン留め。
前面ストームフラップには兵士の名前?がフェルトペンで記入されていました。
背面裏側うなじ付近のスタンプ
中央にブロードアロー(↑)がなんとなく確認できます。
前面裏側の胸付近には、ストームフラップ(ウインドシールド)と内ポケットあり。
エポレット
テーパー付きのラウンド型。
ダットファスナーで開閉。
胸ポケット
左右にあります。
ダットファスナーで開閉。
腰ポケット
こちらもダットファスナーで開閉。
ポケットフラップの上下は縫い付けられています。
ポケットの背面側にはスリットがあって
ポケットスリット裏側
膝ポケット
ダットファスナーで開閉。
ふくらはぎポケット
他のポケット同様にダットファスナーで開閉。
袖の付け根
独特の裁断ですね。
袖は緩やかなテーパー付。
袖の補強生地は、内側に縫い付けられています。
これで引っ掛かることはないですが、ライニングを考えると修理が難しいですね。
袖口
タブとダットファスナーで調整
袖口には別生地で補強されています。
袖口裏側
右袖には丁寧な修理跡がありました。
ウエストのバックル
金属製でショルダーハーネスも同じバックル付き。
股間全部のスリット
ジッパーで開閉。
スリットのジッパー
刻印は「NOR」
裾
タブとダットファスナーで開閉・調整。
裾は一部が修理されていました。
スーツは前面のダブルジッパーで大きく開けることができます。
ジッパー刻印は「morflex」
ボタンはアメリカ軍タイプの平型で、ODのプラスティック製。
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3 その特徴とは?
生地はODに染められたコットンサテンで、雰囲気はアメリカ軍M43フィールドジャケットにそっくりです。
緻密に織られていて、防風効果が高そうですよ。
(ただし重量もあります!)
襟裏も含めて裏側のほぼ全面に、ODのウール製ライニングがあります。
(1950年代のイギリス軍ウールシャツに似た生地です。)
デザインは、大戦中のイギリス軍AFVスーツを、ほぼそのまま踏襲しています。
(ただし左胸ポケットの表面のペン用ポケットは省略されています。)
デザイン比較
今回のモデル
第二次大戦中のイギリス軍AFVスーツ(寒候期用)
構成は、エポレット付き、胸ポケット×2、腰ポケット&スリット×2、膝ポケット×2、ふくらはぎポケット×2、ウエストベルト付き。
特筆すべきは、
- フロント胸部にはストームフラップ(ウインドシールド)
- フロントにはダブルジッパー
- 上半身裏側にインターハーネス
が採用されているところですね。
全体的な縫製は、丁寧かつ正確で、かなりの使用感のある中古品ですが大きな破損はなく耐久性も優れているそうです。
これにより、万全な風対策とスーツの着脱が迅速にできますね。
(着脱には少々コツが必要です。)
4 製造とサイズのデータです!
製造・契約年度 1960年代
製造場所 オーストラリア
契約会社 オーストラリア
製造会社 〃
材 質 コットン
ウール
表記サイズ 判読不明
(日本人のXL)
各部のサイズ(平置)
肩幅 約50cm
身幅 約76cm
袖丈 約62cm
ウエスト 約65cm
着丈 約162cm
股下 約78cm
裾幅 約24cm
状 態 中古並品
官民区分 官給品
入手場所 東京の専門店
入手難易度 3(困難)
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5 まとめ
全面コットンサテンかつ薄いとは言えウールのライニング付きなので、とても重量のあるスーツですね。
でも着用すると、これも当然ながら重量は気にならなくなりますよ。
この仕様なら、夏は寒くて降雪もあるオーストラリアの戦車内でも比較的暖かかく過ごせそうですね。
日本でも寒候期には問題なく使用できそうですよ。
また高価で入手困難なイギリス軍AFVスーツの代替品として使用も可能ですね。
ただしこのスーツも入手は困難です。
それでもイギリス軍AFVスーツよりも安価で数も比較的多いことから、入手できるチャンスはありそうです。
探しているあなたは、海外のネットオークションを中心にチェックしてみましょう。
私は今回のモデル専用のフードを探してみたいと思います!
今回は、珍しいオーストラリア陸軍のAFVスーツを分析しました。
いやー軍装品って、本当に素晴らしいですね!
それではまた、次回をお楽しみに!
(20250611更新)
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参考:同じくイギリス軍AFVスーツの影響を受けているモデルに関する生地はこちらです。⬇︎
各国のAFV装備に関する記事はこちらです。⬇︎
他のオーストラリア軍装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の防寒装備に関する記事はこちらです。⬇︎
各国軍の単色衣類に関する記事はこちらです。⬇︎
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読んでいただき、ありがとうございました。
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