こんにちは!
今回は、アメリカ軍の特殊な防寒ジャケットをを分析します。
空軍オリジナル装備で、整備員専用だそうです。
持てる国アメリカの贅沢な装備でしたが、いつの間にか使用されなくなりましたね。
中古品ですが、程度は良好ですよ!
目次
- 1 アメリカ空軍整備兵用防寒ジャケット(CWU–7P)とは?
- 2 アメリカ空軍整備兵用防寒ジャケット(CWU–7P)の全体及び細部写真
- 3 アメリカ空軍整備兵用防寒ジャケット(CWU–7P)の特徴とは?
- 4 アメリカ空軍整備兵用防寒ジャケット(CWU–7P)の製造とサイズのデータ
- 5 アメリカ空軍整備兵用防寒ジャケット(CWU–7P)まとめ
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1 アメリカ空軍整備兵用防寒ジャケット(CWU–7P)とは?
あなたは航空自衛隊の航空祭や基地祭で、駐機場(エプロン)に沢山の自衛隊機が並んでいるのを見たことがありますか?
その時に、航空機の周辺で忙しそうにしている隊員(パイロット以外で)がいたと思いますが、彼らの多くを列線整備員と言います。
中でも航空機全般を点検する列線整備員を「APG:Air Plane General」と言います。
航空機の搬出、搬入、誘導、飛行前、飛行後点検、燃料補給などを行う、言わばガソリンスタンドの店員さんのような存在ですね。
彼らはいつでも列線に出て作業をすることから、夏は灼熱の太陽やエンジンの排気熱に、冬は寒風やプロペア後流に晒されます。
なかなか過酷な職種なのです。
(航空機個々のシェルターがない航空自衛隊では、特に過酷ですね。)
勿論航空自衛隊の先生たるアメリカ空軍も同様です。
でも違ったのは、列線整備員専用の防寒着を新しく開発し支給したところです。
(航空自衛隊は、各職種共通の作業外被(ジャンパー)と防寒パーカーがありましたね。)
それが今回のモデルです。
でも、さる理由で現在は使用されていません。
一説には1970年代に開発されて、直ぐ廃止されたとか?
さてさて、それはどんなジャケットなのでしょうか?
今回は、アメリカ空軍マニアのみならず、古着を愛するあなたと一緒に、確認していきましょう!
2 アメリカ空軍整備兵用防寒ジャケット(CWU–7P)の全体及び細部写真
前面
背面
前面裏側
背面裏側
前合わせはジッパーと下端のダットファスナーです。
タグ
1974年度契約品です。
襟周りレイアウト
襟はニットですが、チンストラップで立てることができます…がフニャフニャでジッパー頂部には隙間も。
胸ポケット
角度が付いていて ダットファスナーで開閉
折り返しはなく、重量物は落としそうですね。
腰ポケット
こちらも胸ポケットと同様です。
袖はタブと ダットファスナーで調整できます。
袖口はシェルと同じ生地なのでとても弱く、写真のように短時間で擦り切れてしまいますね。
また、皮脂による汚れも目立ちます。
背中肩部分には、例のステッチが。
ジッパーは「GENERAL」
ダットファスナーは濃いグレイ
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3 アメリカ空軍整備兵用防寒ジャケット(CWU–7P)の特徴とは?
シェル(外皮)の生地はセージグリーンのツイルで、薄く軽量です。
(防寒パーカーCWU–8Pと同じ生地のようです。)
ただ摩擦に弱いのが欠点ですね。
全面にコットンポプリンのライニングと、ポリエステル製のインナーライニング(中綿)があるので、厚みのあるジャケットです。
デザインは、エポレットなし、胸ポケット×2、腰ポケット×2ですが、襟はニットになっていますよ。
内ポケットはありません。
とてもシンプルですね。
全体的な縫製は、アメリカ軍スタンダードで、少々雑ですが頑丈です。
襟のニットはフニャフニャでしっかりしていません。
(なんかだらしなく見えますね。)
また、生地の色から汚れが目立つという欠点は、その他の空軍セージグリーン装備と同じです。
4 アメリカ空軍整備兵用防寒ジャケット(CWU–7P)の製造とサイズのデータ
・製造又は契約年度 1974年
・製造場所 アメリカ
・契約会社 アメリカ
・製造会社 〃
・材質 コットン
ポリエステル
・表記サイズ M(トラウザース)
(日本人のL)
・各部のサイズ(平置)
着丈 約72センチ
肩幅 約45センチ
身幅 約60センチ
袖丈 約62センチ
・状態 中古並品
・官民区分 官給品
・入手場所 ヤフオク
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5 アメリカ空軍整備兵用防寒ジャケット(CWU–7P)まとめ
独特のデザインは、マニアの間でも賛否両論ですね。
これは、例えば右手で右胸ポケットを使えるように、角度をつけてしまったこと、襟がニットであることなどが問題なのではないでしょうか?
(胸ポケットは多くの場合、逆に角度が付いていますよね。ジャングルファーティーグとか…。それでも使用には無問題でしたね。)
このデザインが琴線に触れたマニアは大好きになり、そうでないマニアは酷評する…そんな図式のようです。
(私は…後者です!)
このジャケットの使用期間が短かったのは、じつは難燃繊維のフライトジャケット開発・支給が一因との説があります。
難燃繊維製ジャケットが支給され始めると、それまで使用していたナイロン製ジャケットは、地上勤務兵用に格下げになりました。
(1970年代後半から逐次交代が始まったようですね。)
どうやら今回のモデルは、その煽りを喰って、採用後直ぐに製造が打ち切られてしまったようです。
(例えばMA–1と今回のモデルのデザインを比べると、カッコ良さは一目瞭然のような気がするのですが…。)
とは言え、コアなマニアがいるのもこのジャケットの特徴です。
特にブルーの各種タグが付いたモデルは、現在でも高値で取引されていますね。
何よりアメリカ空軍マニアには、必須アイテムと言えます。
実際着用すると、とても暖かいジャケットですので、実用にもファッションにも使用できるのではないでしょうか?
また官給品と同じくらい数は少ないですが、辛うじてモデル品も存在しましたよ。
購入する場合は、意外にも大きな専門店の片隅に売れ残っている場合があるようです。
ただファッション系の尖った古着屋さんでは、何万円もする価格で販売されています。
参考程度に見ておきましょう!
今回は、珍しいアメリカ空軍の整備兵用防寒ジャケットを分析しました。
次回は、久しぶりに国籍不明の迷彩服を分析します。
お楽しみに!
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参考:他のアメリカ空軍装備はこちらです。⬇︎
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Twitterで見つけた面白い画像です。
浅い川の底にある石に向けて紫外線を照射しつつ移動し、鉱物のソーダライト(方ソーダ石)を含む石を見つけている動画。紫外線があたると金色の蛍光を発し、他の石とは違う色彩になる。澄んだ水の紫外線の透過率は高いため、このような見つけ方が可能。 via @Time4KnowIedge pic.twitter.com/ripY9SoA9p
— Oguchi T/小口 高 (@ogugeo) 2020年9月16日
ソーダライトはラピスラズリの仲間で、本当は青い石のようですね。
(飛行石?😎)
それにしても紫外線に反応するなんて、不思議な感じです。
今度探しに行ってみようかな?
(まずはブラックライトの入手から…。)
読んでいただき、ありがとうございました。
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